コッツウォルズとローストビーフ

こちらは2013年の記事を再掲しています。現在とは情報が違う部分がありますので、予めご了承ください。

ハイドパークをお散歩

今日は昨夜お食事ご一緒したSちゃんと、ロンドン郊外のコッツウォルズへドライブ。コッツウォルズは古き佳き英国の風景が残る小さな村で、美しい街並みが人気の観光地だ。

天気がよろしくないんですけど

残念ながらこの日はちょっと天気が悪く、朝からロンドン名物霧雨が降っているけど、Sちゃんとの待ち合わせの前にホテル近くのハイドパークに散歩に出かけることにした。

写真は朝ご飯のルバーブヨーグルト。日本ではあまり見かけないけど、大好きなのでこちらへ来たときには必ず食べる。見た目は赤いフキだけど、甘酸っぱくてとろりとして、とっても美味しい。

ハイドパーク到着。この公園はロンドン市内に8つある王立公園のひとつで、正式には西側はケンジントンガーデンズだけど、普通はまとめてハイドパークと呼ばれているようだ。

めっちゃ広いよ、ハイドパーク

面積は625エーカー(2.5㎞平方)と巨大で、ニューヨークのセントラルパーク、ロンドンのハイドパークという感じだろうか。こんなに巨大だから「あたし今ハイドパークの前にいるけど」「どっち側の前なんだよ」という事になる。新宿西口と東口を間違えて待ち合わせしたよりも、数倍悲劇は大きいと言えよう。

ちなみに「ジキル博士とハイド氏」のハイド氏が死ぬ場所がこの公園であるが、だからハイドパークなのかと言うとさにあらず、実は大昔の面積の単位に由来するのだそう。ああややこしやw

カルガモの親子に遭遇

そんなハイドパークは鳥の楽園。大きな池があるので、水鳥たちがたくさん集まってくる。上は白鳥、カモ、鳩、黒鳥や鷺もいる。ぷかぷか水に浮いて楽しそうだ。手漕ぎボートもあったりして、天気の良い日にのんびり散歩するには最高の場所だろう。

かわいい子たちにも遭遇した。つがいのカルガモのうしろから、ヨタヨタ歩いていく赤ちゃんカルガモたち。テレビで見たことはあったが、こんなかわいい光景を生で見るのは初めて!あまりにかわいくて近づいて写真を撮っていたら、母カモさんに「グワッ!」と一喝されてしまった。すいません、すいません(涙)

コッツウォルズへドライブ

日本でも「長距離移動したら雨が降る=雨女」として知られる私。海外でも毎回ことごとく雨を降らすことで有名である。

今回もしっかり降らせてしまった。Sちゃんが車で迎えに来てくれて、ちょっと走り出したらこの土砂降り。「ちょっとでも晴れ間が出て欲しいね~」という願いが届いたのか届かなかったのか。降ったりやんだりを繰り返しながら、「コッツウォルズ(Cotswolds)」を目指す。

ロンドンから車で2時間ほど

コッツウォルズは、イギリス南西部の北東から南西方向に延びる丘陵地。ロンドンからは車で約2時間、電車で2時間半の距離にある。州としては、グロスターシャー州、ウィルトシャー、ウォーリックシャー、ウースターシャー、オックスフォードシャー、サマセット州を含む。

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車で走ってくるとわからないけど、標高300m以上に達する丘陵地帯のせいか、非常に寒い。村の建物はコッツウォルズストーンという石灰岩で建てられていて、独特な景観を醸し出している。

超きれいな地区「AONB」指定

特別自然美観地域 (Area of Outstanding Natural Beauty) として指定されているだけあって、そのまま映画のセットに使えそうな美しさ。実際、このエリアの教会でハリーポッターが撮影されたとか。コンビニとかパチンコ屋とかないし、第一村人もいないっ(笑)

詳しいガイドブックもなく、地図を見て走ってきた我々。どうやらいくつかある美観地区のひとつ、バイブリーという村に着いたようだ。リトル・ベニスと言われる、お堀の見事な村である。

ホテルのレストランでランチ

古い石橋に柳、優雅に白鳥と黒鳥が泳ぎ、同じイギリスでもロンドンとこんなに違うのかと驚き。あまり店などないのだが、スワンというホテルのレストランに聞いたら「食事できる」というので、遅いランチにありついた。

ホテルはレストランとバーがあり、レストランは「今日はスモールウェディングをやってるの」ということで、混んでいたのでバーで食べることに。思いがけず英国郊外の婚礼シーンを見ることができてラッキー。さすがに写真はアップしないが、日本みたいな絢爛豪華なセットの中ではなく、屋外で牧師さんが聖書を読み、粛々と執り行われる婚礼の誓いに、なんだかほっとする美しさを感じた。

パブ飯とエールを少々

お料理は、パブメニューが中心。一杯だけアンバーエールをハーフパイントでいただき、セットではなく単品をオーダー。こちらSちゃんの頼んだキッシュ。写真だと「えーこれだけー」と思うけど、けっこう大きなサイズ。あんまりいっぱい食べると、もう時間が遅いのでディナーに差し支える。

実は今夜はSちゃん宅で、SちゃんハズのAさんがロースト料理を作ってくれるのだ。うへへへ、なんて幸せ♪料理上手な人と結婚できて、Sちゃんうらやましいなぁ~♡ で、私のオーダーはこれ。

イギリスのパブ飯の代表格「バンガーズ&マッシュ」。要するに焼いたソーセージとマッシュポテトなんだけど、いかにもイギリス的な味で和む(色んな意味でw)イギリスのソーセージはドイツ人からしたら切腹物のフニャ感なのだが、なんかジャンクで憎めない。ここんちのはまだグレイビーかかってて上品だけど、味ついてない系も多いからね、

雨の中、ちょろっと観光も

さてさて、お腹がいっぱいになったら観光へ。うーむ天気が怪しい。・・・と思っていたら本格的にポツポツと。イギリスの4月はまだまだ暖房が必要なくらい寒い。特に高原地帯のコッツウォルズは気温が低く、雨まで降ってきたら凍えるほどだ。

しかしさすがに日本からも多数のツアーが出るほどの景観は素晴らしく、「ここの人たち、買い物とかどうしてるんだろうね」「電気とか電話、地下から引いてるのかな」などと話しながら、散策していたが、どんどん激しくなる雨に降参して車に戻る事に。

夕食は手作りローストビーフ

帰り道の田園地帯にて、羊やら牛やらヤギやら眺めてワーキャー喜ぶ熟年女子w

イギリスの田舎はキジが多いのか、色鮮やかなオスのキジが何匹も出現し「うまそう」と思ってしまった。轢かれて死ぬ野生動物も多いようだ。フランスの田舎道では見かけなかったが、山間と海沿いの違いだろうか。

帰宅!お肉の焼けるいい匂い

じゃじゃん!お待ちかねのAさんのお料理~。この日は夜勤で7時くらいから出勤する予定だったのに、その前に私たちにディナーを作ってくださった。ほんと、感謝感激!

お料理する姿も「慣れた手つき」が素晴らしい。前菜はサーモン。ディルのソースを添えて、レモンをキュッとしぼって。うん、美味しい~。Aさん、ワインもあけてくださった。ありがたや、ありがたや。

そしてローストビーフ。焼き加減もお見事で、添え野菜の多彩なこと。ポテトのベイク、にんじん、サボイキャベツ(ちりめんキャベツ)。

そしてポテトの向こうにある(ポテトにも見える茶色い物体)が、ヨークシャープディング。ローストビーフにはつきもので、それもちゃんと焼いてくださった。これにグレイビーソースをたっぷりかけていただく。伝統的なイギリスの味、ごちそうさまでした♪