アンティーブ市街とピカソ美術館

ニースの隣町「アンティーブ」へ

今日はまた少し足を延ばして、ニースの西隣にある「アンティーブ」へ。そこからさらにバスに乗って、ヴァロリスという内陸部の村へ行く。ここは、ピカソが陶芸にハマって住み着いた町としても有名で、かの有名な「戦争と平和」が展示されている美術館がある。それを見た後、アンティーブに寄ってニースに帰る予定である。

ニースからはカンヌ行き200番バスで

ざっと近辺の位置関係を。ニースからだとモナコはイタリア方面、アンティーブはマルセイユ方面へ海岸線を進むことになる。この辺りは多くの芸術家が住み着いた、フランスでも有数の美しい土地である。ぜひバスの車窓からの風景もお見逃しなく。

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バスは200番、映画祭で有名なカンヌ行き。先日、ヴァンス方面に行くときに乗った、アルベール1er公園の乗り場と同じあたりにある。

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アンティーブは鉄道でもニースから簡単に行けるけど、ちょっと駅と中心地が離れているので、バスの方が便利だと思う。

アンティーブでのバス停に要注意

注意しないといけないのは、アンティーブでのバス乗降。200番バスの下り場と乗り場は離れているし名前も違うので、2014年10月末時点での状況を地図に記入した。

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まず、下りるバス停名は「Briand(Pl de Gaulle)」。日本語だと「ブリヤンド(ドゴール広場)」となる。地図の緑で塗った場所が、その広場だ。なのに、そこから思いっきり離れた路地裏に止まりよるんすわ、バスが(号泣)

下りたら住宅街みたいな場所だけど、大通りを曲がるとこのような噴水のある広場が右手に見えてくるので、ふっと左側を見てみよう。モノプリの前にあるバス停が、ヴァロリス行きenvibusの乗り場である。

ここはいっぱいバス乗り場あるので、間違えないよう注意。ヴァロリス行は、私が乗ったときは8番だったけど、ルートの改変がちょくちょくあるみたいなので、必ず直近にホームページから最新の情報をチェックすべし。

チケットは1ユーロ。モナコの半額だ。運転手さんから直接買う。こんなかわいいピンクの券をもらった。大きさはテレカと同じくらい。これ、1回こっきりの券なんだけど、なんかもったいないね。

envibus英語サイト

ヴァロリスは小さな美しい街

15分ほどでバスはヴァロリスの村へ。下りる場所は美術館の真裏が一番近いけど、公園前で下りて歩いても3分くらいだ。

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公園でニース名物「パン・バーニャ」

とにかく小さな村なので、ぐるっと回っても30分くらい。お昼が近いし、先に食事を済まそうとパン屋さんで南仏名物の「パン・バーニャ(Pan bagnat )」とジュースを買って、公園でいただいた。天気が良くて気持ちいい。

パン・バーニャは、サラダニソワーズのサンドイッチのことだが、このように具がたっぷり。1個で満腹になるし、野菜もとれるのでおすすめ。

ピカソ美術館へ行ってみたが

そして、いざ美術館「Musee Picasso」へ。ピカソ美術館は世界にいくつもあり、ここは「戦争と平和 国立ピカソ美術館」ともいう。この建物は「ヴァロリス城」と呼ばれていて、12世紀の女子修道院だった。現在はピカソ美術館のほか、陶芸美術館、マニエリ美術館が入っている。

ピカソはこの街に1948年から1955年まで滞在し、1952年に70歳の誕生日を記念して巨大な壁画「戦争と平和」が制作された。館内にある礼拝堂のアーチ状の壁面に配置されているそうだ。……が、しかし。張り切って行ってみたのに、なんと思わぬ落とし穴が。

「ごめんなさいね、今から昼休みなの。2時間後にまた来てちょうだい」と、ドアが閉まってしまった……。さすがにこの何もない場所で、2時間は待てない。仕方なくアンティーブに引き返すことにした。このすぐ先に「戦争と平和」があるのに残念!

バスの時間までしばらくあったので、界隈を散歩。パリでは経験したことがなかったけど、南フランスあたりでは、このようにしっかり昼休みを取る施設が多いので、行く前には必ずチェックを。

これはヴァロリスのバス通り。植木鉢がお洒落。お昼は誰も歩いてな~いw

そこらへんにピカソが置いてある……本物???

ピカソ美術館公式サイト

アンティーブ市街を散策

アンティーブの街に戻ってきた。バスを下り、海に向かって歩けば、そこはもう旧市街だ。

ジェラート屋、缶詰屋、服飾、パン、にぎやかに店が並んでいる。ニースの旧市街に匹敵する活気のあるエリアだ。

有名なジェラート屋さんも休み

市場通りで神谷シェフからすすめられたジェラート屋に寄ってみたが、残念ながら閉まっていた。今日はついてない。

ここは果物の旬の時期にしか作らないそうで、そんじょそこらのジェラートとは一線を画する美味さらしい。そのうちまたいつか、シーズン中に訪ねてみたい。(現在は先代が引退して営業時期が変更しているらしい:神谷シェフ情報)

「Gelatelia del porto」4 rue Aubernon, 06600 Antibes

仕方なく、そこらのジェラートで我慢したけど、まあ南フランスだと、どこで食べてもある程度の美味しさはクリアできているようだ。

上の赤いのがフレーズ(いちご)、下のがピスタチオ。でも、こんな小さなカップで700円くらいするの、日本円換算したら何も食べられないよね、この国では。

こんどこそ「ピカソ美術館」へ

市場の海側、アンティーブのピカソ美術館へやってきた。さっきヴァロリスのピカソ美術館に行けなかった無念を、ここではらす(笑)

海沿いの素敵なロケーション

とてもきれいな海が眼下に広がる素敵なシチュエーションで、まるで映画のワンシーンみたい。

こちらも昼休みがあるので、終わって30分後くらいに行ってみたんだけど、なぜか入り口に列が…。どうやら団体客が先に入っていたので、それが奥に流れるまで入場制限していたようだ。ほっと一安心して入場。とてもこざっぱりとした、良い美術館だった。

中は撮影禁止だけど、屋外に広々としたテラスがあり、はるか彼方まで地中海を見渡せる。

ショップでは、子供用のピカソ柄のTシャツがかわいかった。大人用があれば買いたかったが、残念。

帰りのバスの場所に気をつけて

ニースへ帰る200番バスは、ドゴール広場の北側から。以前は下りた場所の向かいに帰りのバス停があったが、「移動しました」とボロボロの紙が一枚貼ってあった。(もう一回地図を貼っておこう)

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ちなみにアンティーブからニースは、パス使用できず。機械に通したが、弾かれてしまった。謎だなぁ、ニースのバス(笑)