モナコ、嗚呼やはり別世界(後半)

グレース王妃の墓参り

海洋博物館から海沿いに王宮へ向かう途中、セントニコラスカテドラル(St Nicholas Cathedral)に立ち寄った。旧市街の南側は、テレビでもよく見る建物が多い。その中でも最も有名なのがここではないだろうか。

セントニコラスカテドラル

そう、かのグレース王妃が眠る、大聖堂。歴代のモナコ王室の方々は、皆この海を見下ろす白い教会に眠っている。

観光名所ではあるが宗教施設でもあり、ましてや墓所である。静かに、礼儀正しく中を見させていただく。

よくガイドブックなどに登場する、色ガラスの中のキャンドル。聖堂内の何か所かにささげる場所がある。(有料)色は赤のほかにも何色かあった。

内部の装飾も厳かで美しい

静々と内部へ進むと、最奥に荘厳な祭壇があり、その品の良さにため息が出た。淡い色使い、装飾のすっきりと繊細なこと。様々な教会や聖堂を見たが、それぞれに個性があるのが面白い。さしずめこちらは、エレガント系とでも言おうか。

かの君の墓碑は、正面左手にある。順路通りに回ると最後の方になる。

たくさんの花が供えられ、レーニエ公と並んで眠っておられた。あの事故のニュースは、いまだに夢の中の出来事のようだ。うちの親など大ファンだったので、しばらくはショックが大きかったらしい。

王宮内部を見学できる

聖堂からさらに西側へ行くと、王宮広場(Palais du Prince)に出る。ここから見下ろす景色は、テレビや絵葉書で有名だ。

モナコは正式名称Principauté de Monaco(プランシポテ・ドゥ・モナコ)、通称、Monaco。日本語表記は、モナコ公国が正しい。首都モナコ市がそのまま全領土で、世界で2番目に小さい国家であり、国連加盟国の中では世界最小なんだそうだ。

入る前に「旗」をチェックして

これが王宮正面。グランアパルトマンとも言われる。かの昔、ジェノヴァ人の建てた要塞跡に作られた宮殿で、右側の旗は「大公がおられます」を意味する。うしし、今日はいてはるわ♡

宮殿広場では、毎日決まった時間に衛兵の交代式が行われる。ちょうどその時間に当たってラッキー。

入り口は正面向かって左側。さっきの割引チケットの残りで入る。入り口で言語を聞かれ、オーディオガイドをもらい、中へ。日本語対応だよ、嬉しいなぁ。

残念ながら内部は撮影禁止

王宮内部は撮影禁止。実際に王族がお住まいの建物であり、公式な式典にも使用される部分なので、致し方なし(2014年情報)。しかし、内容は大満足。各国の王族を迎える間が意外と小さいのでびっくりしたり、肖像画に描かれたグレース王妃の美人ぶりのハンパなさにヒャーッとなったり。かなり満足度は高かった。

やはりここにも旧市街

やはりモナコにもある、旧市街。どこもしっかり町が残っててうらやましい。乾燥した石造りの市街は、ここまで保存状態がいいんだなと感じさせられる。

おみやげ、スナック、色んなものが売られているが、日本人には王宮前のチョコレート屋さんが人気のようだ。

海の向こうにイタリアが見える

ちょっと海沿いに歩くと、こんな素敵な風景が…。

この左手側に港があって、はるか向こうにイタリアが見えるらしい。国境の見えない日本からすると、別世界の話みたいだ。

FIの舞台も歩いてみた

F1中継で見る例の「ローズシケイン」も、バスでモンテカルロに戻って歩いてみた。

海沿いの狭い土地に町が開けてすぐ背後は山なので、うねうねした坂道ができたのかな。ぼーっと歩いてたらフェラーリが止まって道を譲ってくれた!まあ、そこらへん中そんな車が走ってるから日常光景なんだろうけど。ちなみに、ドラマのような大富豪との出会いはなかった(笑)