ルーブル美術館、入館までの道
アパルトマンの2軒となりにあるPaulで半分に切ってもらったバゲットかじりながら、セーヌ川河畔を散歩しながら来たわよ、ボンジュ~ミュゼドゥルーヴル(Musée du Louvre)。傍から見たら日本から来たおのぼりさん丸出しだけど気にしない!w
ライオン口から入ろうとしたけれど
ルーブルにはいくつ入り口があって、いちばん並ばずに入れるとうわさのライオン口に開館15分前に来たら、だーれもいない。何か悪い予感すると思ったら警備の人が来て「ごめ~ん、今日はこの入口あけへんねん、悪いけどピラミッドの方に行ってくれるぅ」やて(涙)
今日は開く日(日替わり)のはずだったのに……。でもこういう突然ダメだしがあるのもパリ。仕方なくせっせと来た道を戻ってピラミッド前に行くと、あらまぁ長蛇の列。さすが年間入場者数800万人。平日の朝から満員御礼~
ミュージアムパスで列は飛ばせる
ちなみにこのルーブルはもともと宮殿だったもの。ベルサイユに勢力が移り、あんまり使われなくなったけど、フランス革命でルイ16世がつかまってギロチンにかかるまで、ここに放り込まれたらしい。なんかオバケとか出るんじゃなかろうか。
最初、列の最後尾に並んでみたけど、どうもファストレーンがある感じだったので、チラッとミュージアムパス見せたら、こっちへと言われたので、あとはスイスイ。最初から突撃したら良かった。
ただし、列を飛ばしても館内ホールに入っただけ。まだ展示物には至らない。ルーブルは3つのウィングに別れた広大な建物で、地上からも地下からも中央のホールへは自由に出入りできる。そして美術品を見たい人は、ホールから各ウィング入り口にある受付を通って中へ入る仕組みだ。なので、ピラミッドを通過しても券を持ってない人は中でさらに券売所に並ぶ。
オーディオガイドは任天堂!
私の場合はパスを持っているので券売所に並ぶ必要はなかったが、オーディオガイドを借りるために券売所でレンタル券を買い、さらに貸し出しブースを探してうろうろした。↓このゲーム機貸し出しみたいなところがそう。
ここには任天堂のDSを使った世界各国の言語ガイドがあるのだ。もちろん日本語もあった。料金はたしか5€とパスポート預かりだったと記憶する。ルーヴルは広大なので、マップ機能があるのもありがたい。
DSガイドが「ルーヴル広いぞ、まずは2時間くらいでさっくり有名なアレとかアレとか見といたらどうよ」と言うので、それに従い歩いていく。カーナビと同じで勝手な行動をしたら怒られる(笑) でもそのガイドに従って歩けば、ほんとに自動的にこういうやつとかひょっこり目の前に現れるので、取りあえず借りておいた方がいい。
しかし、無造作に置いてあるよね。日本だったらアクリルの囲いの中に入れて、外堀をパンダみたいに見学するんだろうな。ちなみにビーナスさんの背後には場違いなムードの看板があり、「スリに注意しましょう」と書いてある。最近は稼ぎが悪くなったせいか、こういう施設の中まで入ってきて、ボーッと眺めてる人のバッグを漁るらしい。この日も何人かそれらしい人を見たので、先に目線で牽制しておいた。
モナ・リザさんとかニケさんとか
ガイドを見ながらずんずん歩く。今日はまる1日の予定だが、それでも的を絞らないと時間が足りない。任天堂が「とりあえず先にこれを見ておけ」というので、有名な美人さんに会いに来た。お久しぶり、相変わらずおきれいね~
写真を撮りまくったので貼りまくってみる
さすがにこの部屋はけっこうな人だかりで、それでも最前列でパシパシ写真撮れる程度には見ることができる。ただしロープが張ってあるから近くまでは行けない。望遠で撮影したので、ちょっと怖い事になってる(笑)
これもお約束ね。私の周りには走る人が多いので、何かナイキ的なご利益があるかもと思って拝んでおいた。もしレースで良い成績が残せたら、それは私のお蔭なのでなんかください(爆)
展示されてる作品もなんだけど、天井を見上げてもえらいこっちゃで。
ヨーロッパはこのところ頻繁に行っているので、建築に圧倒されることも少なくなったけど、こういう昔の人の「手仕事がんばりました」的なパワーを垣間見ると、自分が楽しすぎてる感じに思える。
ランチはまたPaulのパン
昼ごはんは行列にうんざりしながら、美術館内のPaulで。朝もPaulだった。どこにもそこにもあるPaul、朝ご飯もバゲット買ったPaul、日本にもあるでしょ、自分でトレイに取らせてくれないフランス式のPaul!!(笑)
ランチはセットメニューがあったので、簡単にそれで済ませた。好きなバゲットサンド(写真はチキンとトマトのイタリアン)に甘いパン、それと飲み物で10€ちょいだったと思う。ちょい高いよね。ほんで、お兄ちゃんにアップルパイ頼んだのに、袋あけたらカシスのペストリーやし。
本当はルーブルからつながっているショッピングセンターのフードコートに行きたかったけど、迷子になりそうでやめた。昼からもまた美術館に入り浸って芸術に親しむのだ。ということで、10分ランチ終了っ。
セクシーな彫刻に萌える
今回のルーブルで特に感じたことは、当たり前だけど有名な作品以外にも見所はいっぱいあるという事で、むしろモナリザの近所でアジア系旅行者が通りすぎていく「ナポレオンの戴冠式」とかの方が、よっぽど見ごたえがあると思った。
これ、背景がおもしろいの。実際には不仲のため呼ばれていないはずの、ナポレオンのお母ちゃんが描きこまれている。絵に起こす段で「いや、やっぱし母親いてへんのはちょっとまずいんちゃう?」みたいな流れになったのだろう。ワイドショーっぽいネタである。
あと、彫刻に目覚めた。昔からカミーユ・クローデルは大好きだったんだけど、今回は生で見たミケランジェロにしびれた。写真は「奴隷」という作品。これは二体がセットになっていて、「抵抗する奴隷」と、こちらの「瀕死の奴隷」が少し間を開けて展示されている。
一見、健康で立派な肉体をもつように見える若者の、対比するような儚げな命の終焉に、しばし考えを巡らせた。たまにこういう問いかけをしてくるような作品に出会う事がある。
マグダラのマリアも、そう。ちょっとこれ、ぎょっとするの。なんというか、若い女性の裸婦像なんだけど、おどろおどろしい。ダヴィンチコードにも出てきた、伝説の聖女・マグダラのマリアはイエスの弟子で、他の弟子が逃亡する中、処刑された後まで師の運命に付き添ったと言われている。さらに、亡くなった師の体に香油を塗ろうとしたら、墓の中が空っぽになっていて、背後に復活したイエスが立っていたという、やっぱしオカルティな人なのであった(笑)
一説には娼婦だったマリアが贖罪のためにイエスに仕えたとも言われ、改悛のため全裸に髪だけをまとい、洞窟にこもって生きたとも伝えられているのだそうな。とりあえず、行ったら見てみて。なんか独特のムードに引っ張り込まれそうになるから。
ゴージャスな貴族のお部屋に萌える
あと、印象的だったのは、やっぱりナポレオン3世の居室かな。表示は「アパルトマン」って書いてあった。部屋というより生活してた家をごっそり持ってきた展示。
もうコテコテとかモリモリとかの騒ぎではなく、最初は「すごーい」「ゴージャース」とか言ってても、最後は松阪牛の焼肉の〆に「ガーリック炒飯はいかがいたしますか」って言われた気になるよ(笑)え、軽く食べれる?そうか、若いな(爆)
吹き抜けのホールに、彫刻が無造作に置いてある。開放的で心地よい空間。かつてここは、王宮のどのような用途の場所だったのだろう。
取りあえず3つのウィングを回ったけど、たぶん10%くらいしかちゃんと見てないと思う。大英博物館と同じだ。1日じゃ無理だわ、ルーヴル!