キナバル山で中華ランチ
植物園を出たら、もう1時に近い時間になっていた。お日様は真上。高山ならではの涼しい風は吹いているが、この空を見よ!立っているだけで紫外線に肌が侵食されているのがわかるほどだ。
山の中の食堂でぶっかけ飯
さて、この後は午後からのトレッキングにそなえて腹ごしらえ。あんまりお腹はすいていないけど、次に行くポーリン温泉まで移動して、入り口前の食堂で昼ごはんとなった。きっとツアー会社で契約している店なのだろうが、まぁ外観も内装も怪しい、怪しい(笑)
ワンコはやたら愛想がよかったが、従業員はまったく笑わないw 内装はなんかもう(苦笑)パンダのシールとか貼ってて、すごいキッチュ。全部くまなく撮りたかったが、お姉さんがこわいので、隠し撮りのみ。
我々の案内されたテーブルの椅子が一個崩壊して、ダッチのお父ちゃんがこけた時にはどうなるかと思ったが、とりあえず料理はいろいろ並んだので、マレー式にナシ・チャンプルにしていただく。
てっぺんにかけたチリソース、激辛で後悔。味はうーむ、単調な味付けというか、この国に来ていちばん口に合わなかった・・・・この後、デザートにフルーツが出て、終了。果物は美味しかった。さすが南国。
きついが楽しいキャノピーウォーク
お腹一杯になったら、いよいよ山の中へ。ここはコタキナバルの観光ガイドには必ず載っている「ポーリン温泉」という保養地で、本来は温泉につかって楽しむのが筋なのだろうが、すっとばして「キャノピーウォーク」という、吊り橋で熱帯雨林をトレッキングするコースへと挑む。
予想を裏切るタフなコース
日本での情報では、キャノピーウォークはポーリン温泉のオマケみたいに思っていたが、行ってみたら逆だった。
というより、温泉ショボい(すまん)。プールみたいな池の他に、屋根の下にタイルの一人用風呂桶みたいなのが並んでて、水着を着て自分で蛇口をひねって湯をためる方式だが、素晴らしい温泉文化に親しんでいる日本人には、到底満足できるような情緒がない。
一方、トレッキングは迫力満点!なんか吊り橋一本わたるだけみたいな情報を信じてる人多いと思うけど、実際は苔が生えてる熱帯の山道を登るコースだ。かなりタフな斜面もあって、サンダルの人は当然のごとく入り口で「それじゃ無理だよ」と追い返されていた。
いよいよキャノピーウォークへ。この手ブレの激しさがキツさを物語るw 入場料と別途カメラ持ち込み料金が必要だ。けっこうな急斜面を登っていく。この時点でマンダリンのご夫婦はリタイアした。私も難しいかと思ったが、週2回5kmは走っているので、なんとかなるだろうとチャレンジすることにした。
森の随所に忽然とあらわれる巨大な木。鬱蒼とした薄暗い世界の中で、きっとここだけ日当たりが良かったのだろう。振り仰いでも梢が見えない。Canonのカメラを下げたイタリア兄ちゃん、写真が趣味とかで激写しまくり。
いよいよつり橋ゾーンへ
お前が行けよ、いやいや貴方がどうぞどうぞと譲り合った結果、イタリア兄ちゃん、カメラをセットして片手でロープをつかみ、揺れる橋の上へ。みて、この幅の狭さ。何のためにw
向こう側のおじさんは「待て」「行け」と言ってくれる人。橋には人数制限があって、リミットを過ぎると待ちが出る。ただ…アメリカ人とかドイツ人とか、女性でも平気で80kgくらいある国の人とアジア人では、カウントすべき人数が違うと思うのだが?
などと思いながら自分の順が来た。実は私はかなりの高所恐怖症なのだが、ここまで来たらやるしかない。無謀にも片手でカメラを持ち、反対の手でぶるんっぶるん揺れるロープをつかみ、おっかなびっくりダッチ奥さん(英語にしたらえらいことになる)の後に続いた。
幅は30cmくらいしかないんじゃないかな。簡単な木の板だけで、はるか下は渓流。なるべく前を見るようにして、すり足で歩く。正直、こわい。汗が噴き出す。
とか言いながら、珍しい植物を見つけて震えながら撮影したり、前を行くご夫婦を撮ってあげたり。橋はひとつが20mほど。下りてまた山道を行き、また橋をわたる。だんだん高度が高くなっていくのが怖いが、最後は体力的にきつくて考える余裕がなかった。
また雄大な木に出会った。いったい何100年生きているのか。周り中を植物に囲まれていても、ずーっと感動が続いている。それほど日本の森の景色とは違うのだ。
山の中に滝を発見!
キャノピーウォークも無事に終点へとたどり着き、ほっとひといき。ここで、普段は汗をかかない私が、Tシャツがしぼれるほど汗だくだくな事に気がついた。
もちろん、かなり激しい運動量であったことも一因だし、高所で緊張したせいもある。しかし何より森の中の湿気だ。そこらじゅう、苔むすほどじっとりしていて、足元にはあちこちにぬかるみがある。(獣の足跡つき)
そこで、温泉でもつかって帰るかと思ったが、イタリア兄ちゃんが「こっちに滝があるみたいだから、行ってみよう」と言い出し、ダッチ夫婦と4人で看板の示すほうへ。
目の前にいきなり現れる風景
すぐそこと書いてあった指示に騙された感はあったが(5分のはずが15分かかった)、森の木立を抜けた向こうにこの景色があった。
これは、かなりの感動だった。いきなり、冷たい空気と水音に全身が包まれるのだ。水は限りなく透明で冷たい!ざぶざぶと顔を洗って、足をつけた。気持ちいいことこのうえなし。
そのうち、イタリア兄ちゃんが泳ぎだした。手付かずの自然に溶け込むのは本当に爽快で心が洗われる。
そしてそして!驚くことに、この滝つぼには「ドクターフィッシュ」が生息しているのだ。(↓男性の足です)
エステなどで体験した人もいるだろう、角質を食べてくれるナマズの一種(ガイドさんいわく)で、ここらの水のきれいな川によくいるらしい。
以上でキナバル山の探検は終了。めっちゃ疲れたので、帰りのバスでは爆睡だった。着替えとウェットティッシュ持ってきて正解。汗びっしょりで風邪ひくとこだった。
フローティングモスクが車窓から見えた
帰りのバスからコタキナバル市街の南にある、フローティングモスクが見えた。わざわざ行くには遠いと思っていたので、車窓から見られてラッキーだった。とてもきれいな寺院だ。