アユタヤで何を食べようか
観光地の食事はどの国でも似たようなものだ。アユタヤも、歴史公園近くにはツーリスト向けの「タイ料理ひとそろい用意してます」的な食堂が多く、パッタイやトムヤムクンなどがお高い(地元向けの倍くらい)値段で供されている。そして川沿いの高級レストランでは、名物の川海老料理。駅の東側、地元民エリアまで行けば普通の食堂がある。
私の場合は歴史公園の近くにホテルがあったため、観光エリアで何とかまともなご飯を食べるべく頑張ってみた。今度もまたアプリの「Maps.me」の出番である。拡大するとTripadvidorやGooglemapに載っていないレストランが出てくるので、その中から日本語の情報の少ない店にトライしてみた。今後行かれる方の参考になりますように。
名物の「川海老」は高いので覚悟を
アユタヤと言えば「川海老が名物」とガイドブックに書いてある。じゃあ、せっかくなので「クンパオ(焼き海老)」でも食べてみるかと思いきや。めっちゃ高いんだわ、これが。
この写真は私が行ったカジュアルなレストランの看板だが、一番上のリバープローン(川海老)中サイズ1匹380バーツ(約1400円)、大サイズ1匹590バーツ(約2180円)だからね。もちろん高級レストランになれば、さらに高い。
アユタヤはバンコクなどに卸す川海老を養殖していて、確かに産地ではあるけれど、パッタイの庶民価格が60~100バーツなのを考えると、貧乏ツーリストの私には手が出ない。ちなみにバンコクで同じアユタヤ産のクンパオ、もっと安かった(爆)
もし、ちょっと足を延ばしていいよという人なら、駅の東側に「海老センター(海老市場)」がある。ここは比較的リーズナブルに海老や魚介を楽しめるようだ。
ナイトマーケットなら庶民の食が安い
屋台飯が好き!という人なら、ナイトマーケットがいいかも。宿のオーナーいわく「地元の人も行くよ」とのこと。5時くらいから店が開き始め、9時くらいで閉まり始めるので、早めに行くのがおすすめ。私は行ってないけど、値段は安いそうだ。このとなりにも「バーンラーン市場」という庶民の市場がある。
一応、フードコートもあるにはある
車かタクシー、トゥクトゥクを使うなら、フードコートのあるショッピングセンターに行くのもいい。「Ayutthaya city Park」という郊外のショッピングモールは、お土産も買えるしフードコートが入っている。でもちょっと遠いので、自転車では無理。
では、ここからは行ってみたお店。正直に忖度なしでレビューしてみよう!
Ban Pad Thai
歴史公園のど真ん前には、大通り沿いに観光客向けのレストランが何軒かある。ネットで調べると出てくる店は、たいていそのエリアにあるんでなかろうか。とは言ってもアユタヤの場合は、ぽつぽつと並んでいる……という感じで、店の入れ替えも激しいようだ。
ここはGooglemapでは他の屋号の写真が出ていたので、たぶん新しい店。Facebookには情報が多いので、下のリンクをせびご参考に。ちなみに店の奥はコテージタイプのゲストハウスになっている。ホテルサイトでは見つからなかった。
お得なセットメニューあれこれ
メニューは品数こそ多くないが、セットメニューがあれこれある。ただ、どれも単純に白飯をつけただけだ。下はトムヤムクンとごはん、デザート。メインがないw ちょっと寂しいので、これにおかずをプラスする形になるだろう。
こちらは店もこぎれいで「映え」を気にしているのか、ドリンクやデザートなど可愛く作り込んである。値段も観光地にしては良心的だと思う。もちろん全てのメニューに英語解説あり。ただし英語のできる店員さんはひとりだけ。
冷たいビール、の前に酒に関する注意
基本、パッタイかトムヤムクン、カオパッドや野菜炒めくらいのチョイスなので、ビールとパッタイを注文。パッタイはよほどじゃないとダメな店が少ないので安全策で。まずはビール、ああやっと飲める(涙)
なんで飲むのを我慢していたかというと、タイの法律による。まず空港から国鉄でアユタヤに来た。車内は食べ物やジュースはOKだがアルコールは一切禁止である。これは昔、酔った車掌に少女が強姦殺害される痛ましい事件が起こったためで、外国人でも厳重に罰せられるので注意しておこう。
さらにはタイでは11時~14時、17時~24時しかアルコールを提供・販売できないため、コンビニでビールを買うこともできない。店ではその時間内に注文すれば、飲み終わるまでは許されるらしいが、日本よりうんとアルコールに厳しいことだけは覚えておこう。
さてビールの話に戻る。私はタイのビールではLEO(リオ)がいちばん好きだが、Chang(チャーン)かハイネケンしかなかったので、チャーン(80バーツ)を。チャーンとはタイ語で象の意味で、ラベルにも絵が描かれている。味はちょっと酸味がある。黙っていると氷の入ったコップが来るので(そして氷が有料)、「マイサイナムケーン(氷はいらない)」とお願いした。
裏技:川海老入りのパッタイなら激安
パッタイきた。この店には2種類のパッタイがある。ひとつは普通のパッタイ。もうひとつがスペシャル版「川海老のパッタイ」である。
上記で「めっちゃ高い」と書いた川海老、中サイズで1匹1400円とお知らせしたが、これなら手のひらからはみ出そうな立派な川海老が2匹も乗って、220バーツ(800円くらい)で食べられるのだ。ちょっと値段の付け方がおかしいと思うけど、お得なので貧乏な人はこれで川海老を楽しもう。
パッタイの調味料はきれいに別添えしてある。上から生のニラ、その下がマナオ(ライム)、生もやし。左が上から唐辛子、横がグラニュー糖、下がピーナッツ。私は全部入れる派。砂糖もかける。甘酸っぱいのが好き。
なお、川海老は「グンナム」といい、パッタイを頼むとお店の人が「グンナム?」と聞いてくる。普通の海老がいい人は断ろう。ぐーんと値段が安くなる。
エビ味噌!めっちゃ入ってる
エビの殻をむいてみた。けっこう固い。ぺらぺらしたブラックタイガーとはかなり違う。背中に切り目が入っているのでべりっと割ると、この肉感!思ったよりボリュームがある。味は淡白で、がっしり固い。これはよいつまみになるわ。
でも、何と言っても頭の殻にある「エビ味噌」がすごい。卵の黄身みたいな味噌がどば~~っとあふれてきて、それを身にまぶしたり、麺に絡ませたり。もちろん最後まですする。これはうまい、手は汚れるけど(ウエットティッシュ必携)
デザート代わりにティンモーパン
エビのことばかり書いたが、パッタイもなかなか美味で、軽くお腹いっぱいになったのでデザートを頼むことにした。メニューにたくさんの種類が載っていたフルーツのスムージー。中でもタイと言えば定番の「ティンモーパン」にしてみた。「ティン・モー」とはすいかの意味で、いちおう旬はあるけど一年中店頭に並んでいる
すごい量(笑)味は変な甘味料など加えてなくて、果汁の美味しさそのもの。丸くくりぬいた果実が添えられ、インスタにもよさげ。
スムージーを飲みながら、遺跡に落ちる夕日を眺める。ライトアップも美しいそうだが、さすがに女性一人での夜間外出は控えておいた。グループの方はぜひ、夜のアユタヤも楽しんで。
Pa Lek Boat Noodle
川海老と並ぶアユタヤの名物が「ボートヌードル」である。地元の言葉では「クェッティアオ・ルア」。わんこそばのような少量のヌードルで、昔のアユタヤの船頭さんたちが食べていたそうだ。場所は歴史公園のすぐ前。
朝の8時くらいから開いている。夕方は5時まで。アユタヤは早じまいの店が多いよね。この日は朝ごはんを食べに来た。壁がないフルオープンの店だが、ローカル度が高くて日本人には敷居が高いかも(と言いつつずんずん入る)
英語は一切通じないから覚悟を
座ると「何にする?」みたいなことを聞かれると思う、タイ語で。お兄ちゃんたち、一切英語は通じないので、オーダーが難しい。ただ、基本的にタイは屋台の汁そば屋でもルールは同じ。汁の種類(または汁なし)+麺の種類+乗せる具。
下の写真は調理場。大きい鍋が見えるだろうか。中に仕切りがある、タイのラーメン鍋。小さい方で麺を茹でて、大きい方が汁。片方は血の入った黒いスープ「ナムトック」、もう片方が澄んだあっさりスープの「ナムサイ」。
汁の種類を決定したら、次は麺。白い麺がどっさり積んであるが、ぜんぶ米の麺で違いは太さだ。細いのがセンミー、中くらいがセンレック、太いのがセンヤイ。もし黄色いのがあれば、それは中華めんの「バミー」。
あとは具を選んでもいいし、具なしでも。私は中くらいの麺+血入りスープで「ナムトック・センレック」を注文。具は「二―(これ)」と言って指差しでもいいし、鶏(ガイ)、ムー(豚)、ヌア(牛)、ルークチン(肉団子)と指定してもよし。ちなみに汁なしは「ヘーン」、麺の種類の後にヘーンをつける。
テーブルでしばしお待ちを
できる間にテーブルチェック。朝早いせいか、ハエよけのかごが調味料にかぶせてある。とりあえず目の前の青いボックスをオープン。これはお箸とレンゲ。タイの人は両手に持って食べるよね。
こっちは調味料。お約束の4点セット。グラニュー糖、唐辛子粉、ナムプリック(唐辛子酢)、ナムプラー。これで複雑な味にするのがいいのよね。
アイスティーを頼んだら、これが来た。「マイワーン(甘くしないで)」は通用せず。激甘(笑)上に乗ってる果実はなんだろう。ロンガンでもないし。
麺はこんだけしか入ってない
来た、センレックナムトック。少ないとは知っていたが、やはり少ない。お味は思ったよりあっさり。スープに血が入ってるのを嫌がる人もいるけど、それを言ったら肉も食べられないのではと思う(だよね?)
少ないけどしっかり肉やお団子も入って、思ったよりボリューム感あり。唐辛子は私が自分でかけたので、本来は辛くない。普通は女性で2~3杯、男性で4~5杯は食べるらしいけど、ちょっと朝ごはんのはしごをする予定なので、味見だけで終了。なお、値段はそばが20バーツ、アイスティーが10バーツ。安すぎてごめんね!
なお、アユタヤにはもう一軒、「Krung Kao」というボートヌードルの有名店があるけど、こっちは9時~15時なので、また次の機会に。