岩手の交通の要、JR盛岡駅
地下鉄がないから駅前バスセンターが命綱
花巻空港から再び空港バスに乗り、盛岡駅に到着。1時間くらいということだったけど、高速がスムーズであっという間に着いた。駅前はこんな感じ。
駅の向こう(西口)がホテルなのだが、駅の中心部は突っ切れないので、駅舎の2階から自由通路を渡ってアクセスする(下図参照)
ちなみに花巻からのバスが着いた場所は、図の8番。帰りの花巻空港行きも、ここから乗ることになる。
小岩井ファームへも、ここから乗るよ
また、観光客が多く訪れる「小岩井ファーム」は10番から。1回100円、1日300円で乗り放題の市内循環バス「でんでん虫号」は15と16から。
なお、この「でんでん虫号」、市内要所を網羅していて便利ではあるが、右回りと左回りがあるので乗り間違いに注意。そして夜は早い時間に終了してしまうので、夜間は普通のバスに乗ることになる。
盛岡は地下鉄がないので移動はバス便り。観光客にはちょっと難しい場合もあるけれど、そんな時は親切な案内所(図の丸いところ)のおねえさまに聞こう。ただ、ここも閉まるの早いのよ。夜にバスを利用する予定があるなら、昼間のうちに乗り場を確認しとくべし。
ももどり目当てに「沢内甚句」へ
地酒もそろう、盛岡の人気居酒屋
盛岡駅から東に行くと、北上川にかかる開運橋に出会う。渡った先にある五叉路を右斜めへ。すぐ左手に「沢内甚句(さわちじんく)」の看板が見えてくる。
店名は、盛岡藩の隠し田があった西和賀町沢内の民謡から。オリジナルの鶏料理「ももどり」が名物で、海鮮や地酒も揃うと聞いて楽しみにお邪魔した。
ここへ向かう途中、北上川の風景も楽しめたが、この日は6月というのに凍えるほど寒く、タクシーの運転手さんも「ストーブ炊いてるよ~」と笑っておられた。やはり夏とはいえ東北。必ず1枚、上にはおるものを持ってくるべきだ。私はウールのジャケットを着てまだ寒かった。
入店。やさしそうな女将さんに出迎えられ、店の奥にあるカウンターへ。5~6人座れるだろうか。まずは「赤武(あかぶ)」という、大槌町の酒をもっきり(1杯)で。
なんというなみなみっぷり(笑)赤武は種類が多いが、このボトルは純米酒。赤武酒造の6代目、杜氏の古舘龍之介氏が醸す、フルーティーだけどしっかり重たく、飲み応えのある酒だ。
ボリュームたっぷりのお通しで一杯
お通しが2品も出てきた。こちらは「大根のビール漬け」。これがいい塩梅にしょっぱくてうまい。
もうひとつは「あいなめのマリネ」。これも非常に新鮮で脂たっぷり。この2品でけっこうな量になるので、あんまり頼みすぎないほうが良さそうだ。
カウンター前のホワイトボードには、たくさんの山菜料理が。関西では見たこともないものも多く、これはひとつ頂いておかねばと「花わさびの醤油漬け」を。パンチが効いてて日本酒に合う。
岩手ならではの海の幸で酒がすすむ
そしてお刺身。「どんこ」という岩手ではおなじみの魚で、タラの仲間?らしい。「普通は鍋で食べることが多いのよ~」と女将さん。でも新鮮だから刺身もうまい。なんと、肝となめろうも付いていて、肝の方はウマヅラのように醤油に溶かしてもいける。
このあたりから女将さんと話がはずんできて、そのうち大将も奥の調理場から出てきたりして、すごくフレンドリーに構っていただいて酒が進む、進む。料理も美味しいし、居心地いいし、いい店だわ~。
やがて、おもむろに今夜のハイライトが…。夏に東北に来たらこれだろ!ホヤ!!!この山盛りどうよ!
私は西日本の人間なのでスーパーで目にすることなどないホヤ。この時期の東北では生ホヤがそこら中に出回っているらしい。自宅でさばいて食べるんだとか。料理店では焼ホヤなんかも出してるところがある。
大将が「ホヤは海水の味がついてるから、そのままでもいける」と言うので試してみたら、甘い!そして香りが強い!独特の磯の風味、酸味、たまらんぞホヤ。
最後に「ももどり」と銀河高原ビール
ここまでで相当おなかいっぱいだけど、やはり看板の「ももどり」は行っておかないと。もちろん日本酒ではなくビールにチェンジ。岩手地ビール、銀河高原のヴァイツェンがあったので大喜びでいただく。酵母がしっかりして酸味が爽やか。
「ももどり」は大き目の骨付きももまるごとサイズ。下味とスパイスががっつり効いていて、しかし香川の一鶴よりは油っこくない。食べやすく4つに切ってあり、さすがに全部は無理だったので半分を持ち帰りにしてもらった。
以上、盛岡第一夜からすっ飛ばしてしまった。もうお腹パンパン!大満足でホテルへ。
ちなみに、駅前には支店「ももどり食堂」があり、名物のももどりはもちろん、山盛りの唐揚げや郷土料理の「ひっつみ」など、飲むでだけでなく昼夜通して定食も味わえる。これは旅行者にとってはありがたい。もともとお豆腐屋さんが始めた店だけに、美味しい豆腐もあるそうだ。次回はぜひそちらもお邪魔してみたい。