ブダペストのメトロは鉄分高い人には魔境
ブダペストは全体的に見れば交通の便のいい街ではないけれど、都心部には歴史の古い地下鉄があり、その沿線の移動に関しては非常にスムーズだ。電車好き鉄子の私は、ブダペスト地下鉄に乗りたくてここへ来たと言っても過言ではない。短い滞在だが、乗れるだけ乗ってみようと思う。
「ブダ」と「ペシュト」が合併してブダペストに
ちなみに「ブダペスト」という町の名前はドナウ川を挟んだ「ブダ」と「ペシュト」、2つの町の名称を組み合わせたもので、1873年に合併され以来使われている。
ブダペスト地下鉄(Budapesti metró)には、4つの路線があり、それぞれ番号と色で区別されている。古い順から1号線~と番号が振られ、最も新しいのが2014年に開通した4号線。現在は5号線の開通が待たれる。路線図は以下の通り。
路線の色分けはこちら↓。1896年開通の1号線は、ロンドン、イスタンブールに次いで世界で3番目に古い。電気運転の地下鉄としては世界初で、世界遺産に登録されている唯一の地下鉄でもある。4キロくらいの短い距離で、駅の数も少ないけれど、当時の面影が残る駅は必見。タイムスリップしたような感覚が楽しめる。
ブダペスト地下鉄、乗ってみるよ~
じゃあ、さっそく乗ってみよう。まずは古い方からね。駅の雰囲気や走ってる電車の型式、改札に至るまで、新旧でこれほどまでに違うのかとびっくり。時間があれば全路線を試してみることをおすすめしたい。
1896年開業、一号線オペラ駅
泊まったゲストハウスの最寄り駅が1号線「オペラ」だった。この駅は必見!造りが素晴らしい!みてこのホーム。このときは人が少なくて、怖いくらいに前時代的だった。
駅名の看板も、素晴らしい!これはタイルで出来ていて、お菓子のパッケージみたい。1号線は全ての駅がこの感じなのかな?
ホームへの出入り口もロマンチック。手前に見えているオレンジ色の機械は、乗車券の打刻機。これにガシャンとやって乗らないと、たとえ切符を持っていても無賃乗車になってしまう。
なお、ここから乗った電車が途中で通行止めになり、強制的に車内から追い出されてバスに乗れと言われたが、言葉がわからずにどう乗り継いでいいかわからず、自力で目的地まで歩いたというオチがつく。
空港からの乗り換え駅で旧ソビエト車両に出会う
1号線は駅舎で興奮したけど、空港からバスで向かった乗換駅の3号線でも素晴らしい体験をした。もうここらは鉄分ダダもれなので、鬱陶しいけどごめん(先に謝っておく)
はい上の写真が「Kőbánya-Kispest」駅。空港から「Repter」バスに乗って、終点がこの駅。地下鉄3号線「M3」のマークを目指すとここへ出る。下りてホームへ。わーお、いいね!メトロの地上駅。郊外では地上を走り、都心部に入るともぐっていく感じがたまらんよね。
ほんで、やってきました。懐かしい型の車両。詳しくはわからんが、この形はロシアのおさがりじゃないのかな?(調べたらやはりロシアだった)コーカサスで乗ったのもこれ系だったわ。おらワクワクしてきたぞ!
ヒャッハー!!!!!!!! サビたまらん!閉まるの遅いww
わははは、完全停車する前に開いてしまうのも良すぎるやろww
もちろん新しい路線にも突撃する
次は4号線。いちばん新しい路線。地下ばかり潜ってないで観光しろよという話だが、乗りたいねん!電車に!!!
というわけで、無理やり4号線へ。さすがにちょっと近代的なムード。有名だからみんな知ってると思うけど、エスカレーターめっちゃ速度速いからww 運動神経なし子の私なんかヒヤヒヤものよ。気をつけて乗ってね。下りるときは軽くジャンプ推奨w
電車も新しい~~~~のが走ってる~~~!(でもちょっとつまらない)ホームも駅名掲示板もぴかぴかだ。新しい駅ってだいたいこんな感じよね。
日本でも駅舎が古い路線はあるけど、電車自体は新しい。けど、ブダペストでは同じ町の中を歴史の違う電車が走ってるのが面白い。
なかなか便利でサービスのよいブダペスト地下鉄
電車の中には駅名の路線図が掲示してあって、旅行者でも降りる駅がわかる。ホームにも英語の案内図があった。ありがたや。
なお、2021年5月現在の料金は、3駅までの区間乗車券300フォリント、乗換えなし乗車券350フォリント、乗換えあり乗車券530フォリント、24時間乗車券1650フォリント、72時間乗車券4150フォリント、1週間乗車券4950フォリント。
時間は始発が朝4:30、終電は23:10ターミナルから出発。朝と昼過ぎにラッシュがあり(お昼を食べに帰るのかな?)その時間帯は2~3分おきに運行されている。
なお、戦争や大規模な災害の場合、ブダペスト地下鉄は市民のシェルターとなる。なんと220,000人を収容、エアフィルタによる新鮮な空気、飲料水 (3 L)、洗浄水(1日1人あたり 27 L)をまかなうというから驚きだ。