初めての南米、女一人旅(準備編)

会社員では不可能な旅がある

いつか行きたい、で終わらせない

この秋、長年勤めた会社をやめた。本当はその勢いで世界一周に行きたいが、そんな銭も体力もないので、とりあえず約1ヶ月の有給消化を利用して今まで行けなかった場所に行ってみることにした。それが、憧れの南米。

いくつか候補地を吟味し、子供のころから夢見ていた「ガラパゴス諸島」(エクアドル)へ。ついでにウォン・カーウァイ作品で魂持っていかれた「ブエノス・アイレス」(アルゼンチン)も。その行程が以下の通りである。

移動は合計4ルート。1,3,4は通しの発券で、約18万円。初めての「ラタム航空」である。ブラジル資本の航空会社で、南米ではいちばん大きい。ブイブイいわせている。他にも選択肢はあったけど、予算内で乗り継ぎなどが無理なく取れたのはこれだけだった。

2はエクアドル国内Tame航空で約4万円(後に欠航でラタムに変更=約5万円にアップ)。ガラパゴスに行くフライトは数社あるが、どれもこんなもんだった。噂では現地人には安い料金設定という話もあるが、ネットでは出現せず。

ちなみに、乗り継ぎに無理がないとは言ったが、黒の白抜き文字で書いてある部分、ここがけっこう厳しい。ルートのナンバーごとに詳しく説明していくので、これから旅する方はどうぞご参考に。バックパッカーでない南米貧乏旅行って意外と情報が乏しい。アタシ張り切ってしつこめでお届けするので、そういうの関係ないわ、って人はすっとばし推奨でよろしく。

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南米はルート作りが大変だった

12時間の時差がある、地球の反対側


ルート説明の前に、まずは南米の地図を見てもらおう。地球の裏側と言うけど、向こうから見たら「お前らが裏じゃヴォケ」となる。とにかく日本の真反対にあって季節も反対。時差はエクアドルが日本-14時間、アルゼンチンが-12時間。地図の上方を横切っている線が赤道である。

面積はブラジルが圧倒的にでかく、次いでアルゼンチン。中央部はほぼ密林なので人が住んでる地域は少ない。海沿いに町が発展しているのはそういうことだろう。

南米の西と東、どっちも行くぞ

今回、私が訪れたガラパゴス諸島は、エクアドルのうーんと西の海上にある。東京と小笠原諸島みたいな感じと思えばわかりやすいかも。そして後半に立ち寄ったブエノス・アイレスは、南米の中央~東南を占めるアルゼンチンの最北部。ほぼウルグアイとの国境近くにある。

乗り継ぎで空港を通過したリマはペルーの首都でエクアドルの南側、 同じく乗り継ぎのサンティアゴは縦に細長~いチリの真ん中あたり。学生時代はサボってたけど、旅すると頭の中にどんどん地図が入ってくるね。

お初、南米一の航空会社「LATAM」

今回は初めて使うラタム航空(LATAM)、これがちょっとが厄介だった。スカイスキャナで検索して出てきた便を、ラタムの公式サイトで予約しようと思っても購入できないのだ。

理由は、日本からロサンゼルスまではJALとのコードシェア便になるため。Eチケットや関空の発着案内にはちゃんとラタムの便名があるのに、ラタム公式サイトでは関空⇔LAXは飛んでないことになっている。たぶん日本にオフィスがないせいだろう。JALが運行するから大丈夫だとは思うけど、現地でのトラブルにそなえて、航空会社から直接チケットを買いたい私にはマイナスポイントだった。

結局どうしようもなかったので、渋々とエアトリ(旧DeNa)で購入。(代理店経由だと発券できる)そしたら関空からロサンザルスの便だけ、座席の指定ができないじゃないか~。コードシェアはこれが面倒くさい。運行するJALに聞いたら、当日JALのカウンターに来て席を指定してくれとのこと。しゃーないから早めに行くけど、たぶん真ん中の席しか残ってないだろうな…長時間…ぐすん。

なお、LATAMの国内オフィスはないけど、日本代理店はあるもよう。今も生きてる情報かどうかは不明だが、一応画像を貼っておく。

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出国からエクアドルまでのルート

関西空港発、グアヤキルまで

では、いよいよルートごとに説明しよう。まず出国からエクアドルまで。今回は乗り継ぎしまくりの旅である。それだけ南米は日本から遠いというこっちゃ。

最初の乗り継ぎ地、ロサンゼルス(LAX)では乗り継ぎ先が国内・国外を問わず、いったん荷物をピックアップし、税関を通って再び預けなおす必要がある。これは米国を経由する全ての便に対してであり、テロ対策とは言え面倒きわまりない。(後の記事で詳しく記述)

さらに、待ち時間が10時間。しかしこれは空港を出て遊びに行くので問題なし。そこからまた長時間飛行機に乗って、今度はリマで9時間。1時間半での乗り継ぎという便もあったが、もし遅延があったら一発アウトだし(南米だしな!)、短いトランジットではロストバゲージが多くなる。なので、空港で寝るつもりで9時間を選んだ。どうせ目的地グアヤキルに到着するのは夜。さっさとタクシーでホテルになだれこむだけだ。

グアヤキルからガラパゴスまで

お次はいよいよガラパゴス。世界ふしぎ発見でしか見たことない、すっごい秘境だと思っていたが、意外とすんなり行ける。(ただしお金がけっこうかかる)

エクアドル国内からの便は首都の「キト(キトー)」または人口最大の都市「グアヤキル」から飛んでいる。どっちでもいいんだけど、グアヤキルの方が近い分ちょっと航空券が安いし、キトからはグアヤキル経由になったりするので、私はグアヤキルを選んだ。

航空会社は「Tame航空」。LATAMも飛んでいるので、他の航空券とセットで発券を試みたが、なぜか鬼のように値段がアップしたので別切りにした。まあグアヤキルで2泊するんだし、別の航空会社でも問題ナッシング!

ちなみに、なんでグアヤキルに着いた翌日にさっさとガラパゴスに行かないのかというと、遅延にそなえてである。グアヤキルに着く便は夜なので、もしそれが遅れたら(大いにありえる)午前中だけ飛んでいる翌日のガラパゴス行きには乗れない。そして払い戻し不可のチケット代がパー。もし遅れず着いたらグアヤキル観光すればいいだけで、スケジュールに余裕を持たせていれば後の旅程が狂わない。

なお、ガラパゴス行きの航空券は現地でも手配できるが、季節によっては満席で乗れない場合もあるし、スペイン語が話せないと街の旅行代理店で手配が難しいかも。

あと、往復の空港が違う(行きはガラパゴス空港、帰りはサンクリストバル空港)のは、ガラパゴス諸島内の移動手段が理由である。せっかくガラパゴスに来たからには色んな島に行きたいが、島から島への移動は船のみ。それがめっちゃ揺れるのである。船酔いゲロゲロ必至の恐怖ボート!なので、1回でも船の移動を減らすため、2つある空港をインとアウトで有効利用する。詳しくは記事で。

※【Tame航空の欠航について】

最初に書いた通り「Tame航空」は日本出発の数日前に欠航になり、大慌てで「LATAM航空」に変更した。購入はエクスペディアにて。緊急と書かれたメールが届き「すぐにエクスペディアに連絡を」との事だったので電話してみたものの、これがまあつながらない。さんざんリダイヤルした挙句ようやく繋がったかと思えば「欠航になったので翌日の便に乗ってください」と言われた。ガーン!

しかし負けない私は「予定が狂うわ、他社の便でチケット取りなおすから返金せえ」と強気に出て、とりあえず返金OKを取り付けた。その間、エクスペディアからアメリカ経由の回線で電話が数回。こっちからも数回連絡。そのたびに担当者が違って大変だった。出発前だったのが不幸中の幸いか。欠航の理由はとうとう教えてもらえなかった。まあ、こういう事が起こるかもというのを知っていて欲しい。

グアヤキルからブエノスアイレスまで

ガラパゴスから帰って来て、またグアヤキルのホテルへ。しっかり体を休めたら後半のブエノスアイレスへ。行程自体は大したことのない乗り継ぎだが、なんと出発が早朝4時台なのである。その便しかうまく取れなかったから仕方がないが、ホテルを夜中2時ごろ出ることに。こういう場合は24時間レセプションが対応する宿でないと難儀である。

途中、サンティアゴで3時間ほどのトランジット。そしていよいよブエノスアイレスへ。ここらになると、遅延やロスバゲで神経を使うことも多いので、ガラパゴスで消耗した体力を取り戻して向かわねばならない。

ブエノスアイレスから大阪まで

たぶん最後まで走り回ってヨレヨレになってる帰国便。夕方出発の便なので気が楽だが、やはり2回の乗り継ぎはヘビーだ。もちろんロサンゼルスでは荷物の積み替えがある。かつてない面倒な旅だが、そこまでして行く価値があるのだ、南米は!

ルートまとめ

今回の飛行ルートまとめ。おお、10回も飛行機に乗る。ちなみに、この地図にある番号と上のルート番号は関係ないのですいません。この順番に飛んだぜ、ということで。

(LA=ロサンゼルス、G=ガラパゴス、GU=グアヤキル、LI=リマ、S=サンティアゴ、B=ブエノスアイレス)※ガラパゴスは2空港を使用したが、地図上ではGにまとめた。

情報も少ないし、経済状況や政治の不安定さから、治安が悪化している国も多い南米。今までにないほど防犯のそなえをして、スマホ盗難予防に古いデジカメも引っ張り出した。ビビってばかりじゃ面白くないので、やることはしっかりやって、思う存分楽しんでくるぞ~。

★次回は【防犯対策】の徹底特集!