抱き返り峡谷と田沢湖へ

紅葉の名所「抱き返り渓谷」

角館近郊で、ぜひ立ち寄りたい名所が「抱き返り渓谷」である。ちょっと変わった名前の由来は、渓谷に沿う道が狭く険しいため、すれ違う人が抱き合うようにして通ったということである。

春は桜、秋は紅葉の名所として知られている。去年までは角館駅から無料のシャトルが出ていたが、今年からは有料の周遊バスになっている。あらまあと思ったが、角館エリアから抱き返り渓谷を含む田沢湖駅までが乗り放題なので、うまくやると1000円で長距離移動ができる。新幹線だと高いので、観光ルートを組み直してお得に移動してみることにした。

詳しくは「羽後交通」または「田沢湖角館観光協会」へ。

ただし、季節ものなので紅葉が終わったら情報が消される可能性あり。だいたい10月の前半くらいにアップされる感じ。

バスの券は当日、角館駅で購入

本日の私のルートは、「温泉ゆぽぽ」→ホテルのシャトルバスで「角館駅」→乗り放題の周遊バスで「抱き返り渓谷」→周遊バスで「田沢湖駅」→路線バスで「田沢湖」→路線バスで本日の宿「新玉川温泉」である。

周遊バスのルートは2つ。角館駅から抱き返り渓谷(赤い点線)までと、抱き返り渓谷から田沢湖駅(紫の点線)までのルート。これが1日乗り放題。

温泉ゆぽぽ(秋田芸術村)がルートに入っているので、前日にチケット売り場である観光案内所で「ゆぽぽから乗っちゃダメ?」と聞いたら「先にチケットが必要なので、角館または田沢湖駅から乗ってください」とのことだった。「じゃあ、いまチケット買えませんか?」と粘ったが「その日の天候によっては運休になる。そうすると払い戻しができないのでダメ」だそうだ。

バス停は駅の北側にある、ここ

バス停はここ。前の記事でも紹介した地図の、緑で示した〇の部分だ。

このような看板がいっぱい立ってるので、ずぐわかるはず。ここで私は東京からいらした上品な一人旅のマダムとご一緒になり、タダで乗り込もうとした台湾人観光客の女性2人にチケットを買わせ、バスの発車を止めてタイ人青年の駆け込み乗車をヘルプし、結局そのグループで渓谷まで行くことに。3か国語が飛び交う車内w

これがチケット。去年まで無料だったが、今年から1000円ねっ。1日乗り放題と言っても上記の2ラインだけ。本数が少ないので気を付けて。

この「羽後交通」バスで、「RIDE PASS」と書いてあるのが乗り放題の周遊バス。ほかは違うので乗るときに確認を。

到着、駐車場の向こうが峡谷

日本語、英語、中国語のごちゃまぜで会話をしながら抱き返り渓谷へ到着。グループは解散してそれぞれのペースで観光することに。このでっかい駐車場の端っこにバス乗り場。延々と歩いて渓谷の入り口に向かう。

食べ物の屋台もあれこれ出ているが、平日なので閑古鳥が鳴いている。

神社にお参りして遊歩道を進む

遊歩道の入り口に「抱返神社」がある。ここでお参りをして奥へ。

足元が悪いかなと思ったが、遊歩道が整備されていてキャリーバッグを転がしながらでも楽勝だった。どこかに預けられればよかったが、ロッカーなどの施設はなかった。立派なトイレはあったけど。

ちなみに、この日は台風の影響で途中までしか遊歩道が進めなかった。市内は全く被害がなかったが、渓谷は倒木が何か所かあったので安全を優先とのことだった。私は30分ほど観光しただけだが、全部回っても1時間半もあれば足りるだろう。

つり橋を渡って対岸へ。渡り切って左へ川沿いに道が続く。

青葉の季節でも絶景が楽しめる

つり橋から眺める渓谷の風景。実に美しい。紅葉には少し早かったが(10月20日ごろ)十分に楽しめた。例年、11月初旬が見ごろだそうだ。今年は紅葉が少し遅いらしい。

たぶん、とても深いはずなのだが、水が澄んでいる。ああ美しい。この景色だけでも見に来る価値はある。きっと真夏や春もきれいだろう。

帰りのバス停は降りた所と同じだが、今度は左側の田沢湖行きに乗る。角館~抱き返り渓谷は羽後交通、抱き返り~田沢湖駅は別会社なのだそうだ。ちなみにこのバス停の近くにも簡易トイレあり。

日本で最も深い湖「田沢湖」へ

抱き返り渓谷を楽しんだ後は、いよいよ田沢湖へ。乗り放題バスを降り、普通の路線バスに乗り換える。JR田沢湖駅は新幹線とローカル線が同時に発着する駅で、見た感じ「立派やん」と思ったが、奥行きが激しく薄いw

この一階に観光案内所があり、田沢湖駅から乗り放題バスを利用する人は、ここでチケットを購入することになる。路線バス乗り場は向かって左側。

この丸の場所にいろいろ集約されている

田沢湖に公共交通で行く場合、とても動きが制限される。一周歩いて回れる距離ではなく、オレンジ色の丸の中にほぼ観光施設が集まっていると思っていい。もしぐるっと回りたい人がいれば、湖の周囲を走る路線バス(めっちゃ本数が少ない)か、レンタサイクル、またはタクシーを利用することになる。

駅からバスで到着した人へ詳しく説明しよう。まず、バス停は「田沢湖レストハウス」の前にある。オレンジ色で不気味な線が描いてあるが、バスはそのラインに沿ってレストハウスの建物裏をぐるっと回り、緑の丸のところに停車する。「ああ、行っちゃった」と思っても、戻ってくるから慌てるべからず。

青い丸で「券」と書いてあるのは、ボートのチケット売り場だ。次は何時と書いてある。大人1200円。紫の丸が乗り場だ。国道を渡って階段を降りたところに桟橋がある。

赤い丸で味噌と書いてあるのは、名物の「みそタンポ」販売コーナー。「犬」と書いてあるのは、秋田犬を見せてもらえる場所。詳細は下に記載した。

このエリアはでっかい駐車場の左側に「田沢湖共栄パレス」、右に「田沢湖レストハウス」があり、どっちも似たようなものを売っている。団体客対応の食堂や喫茶もあるが、今回は利用しなかった。

名物「みそタンポ」がうまい!

上記で赤い丸をつけた「みそタンポ」がこちら。いい匂いがしているので、すぐわかるはず。

値段は1本300円。これは美味い。名物に美味いものなしというけど、香ばしくて甘辛い、五平餅のタンポ版。けっこう大きいのでお腹いっぱいに。ランチどうしようかと思ったが、これ一発でやめといて、夕ご飯のバイキングに備えることにした。

田沢湖遊覧船で「たつ子像」へ

みそタンポを堪能した後は、遊覧船に乗り行く。冬場は本数が少ないので、事前に確認を。台湾ガールズとタイ青年は、結局ここまで連れてきて見送ることになった。別れ際にお菓子をもらったよ、謝謝だよ~

桟橋にはちっちゃい魚がいっぱい。餌やりもできる。魚の種類は「ウグイ」だそうだ。甘露煮にすると美味いよね…

船内はこんな感じ。なるべく水しぶきが飛び散っていない窓際を確保。キャリーバッグは船室の入り口に置くように言われた。貴重品は別にして持ち込んだ方がいいかもね。

ダム建築に影響された田沢湖の水質

ぐるっと一周するので、右でも左でもどっちでもいい景色。まるで鏡のように凪いだ湖面。琵琶湖を知ってる関西人にとっては、そこまで大きさは感じない。

ちなみに田沢湖は日本で最も深い湖であり、国内で19番目に広い。田沢湖抱返り県立自然公園に指定され、日本百景にも選ばれているそうだ。湖底には二つの山があるそうで、水の色が美しく変化することから「日本のバイカル湖」と言われているんだって。

実はこの田沢湖、昭和の初期に上流にある玉川発電所計画により、玉川の水を導入したところ、あまりの強酸水にやられて生態系に壊滅的なダメージを受けた。こりゃいかんということで中和が行われ、表面付近は中性に近くなってきたが、まだちょっと完ぺきではない。クニマスもいなくなっちゃったのね…。

こちらは有名な「たつ子様」。まあ、そんなものだろうと思っていた(笑)船のホームページには「デッキでたつこ像と記念撮影」と書いてあったが、外には出られず。

土産物屋で「秋田犬」に会ってみる

船を降りて、乗る予定のバスまで時間があったのでショッピング。「共栄レストハウス」の奥には秋田犬の飼育コーナーがあり、1500円くらい買うと無料で見せてもらえる。

せっかくなので見ていくことにした。秋田犬(あきたけんじゃないよ、あきたいぬだよ)の毛色には4種あり、この子は虎毛というやつかな。

もう一匹いた。スタンダードな赤毛。この他に白毛と胡麻毛があるそうな。やる気ないね(笑)きっと触る人がいるんだろう、檻でガードしてあった。

こちらは比内鶏。犬の奥の鶏舎で飼育されている。さて、ボートに乗ったし動物たちにも会えたし、今夜の宿に向かうとしよう。