真冬でも暑いタイで避寒
寒いのが大嫌いな私は、毎年この時期(1月~2月)に暑い国に逃げる。去年は台湾だったが、今年はウン10年ぶりにバンコクに行くことにした。もうすっかり様変わりしているだろう。今回は足を延ばしてアユタヤ遺跡、美味しいタイ料理、そして最近すごく気になる「タイコスメ」を攻める予定。まずは初めて行く人向けに、タイとバンコクの概要をさっと説明しておく。
タイってどこにあるんでしょう
日本から東南へ直行便で6時間~7時間。けっこう遠い。時差は2時間タイの方が遅い。常夏の国と思われがちだけど、けっこう広い国なので、北に行くとかなり冷え込む地域もあるそうだ。ただしバンコクは冬でも日中は30度を超す。
旅行に行くなら「雨季」と「乾季」にも気をつけたいところ。私が訪れた1月末は乾季(11月~2月)にあたり、ほとんど雨も降らずに比較的すずしい。一方、雨季(6月~10月)は道路が潅水するくらい大雨が降る。
と言っても一日中降るのではなく激しいスコールが来て止む、みたいな熱帯の降り方だ。傘など役に立たないので、降っている間は屋外の観光はストップ。スケジュールが狂いやすいデメリットはあるものの、雨季の方が果物が美味しいので好きという人も多い。
タイのざっくり全体図はこちら
海に四方を囲まれた日本人から見ると、国境が入り組んだ東南アジアはミステリアス。タイもミャンマー、ラオス、マレーシア、カンボジアと国境が接している。そのため、それぞれの地方で隣の国の影響を受けていたりして面白い。
日本人観光客がよく行くアユタヤ県は、バンコク(赤い円)のちょい北の赤い丸。車で1時間半くらいの距離だ。そしてバンコクの南東にあるパタヤビーチ。この2か所は余裕で日帰りが可能。
緑の丸はプーケット。ここらはバンコクとはかなり文化が違う。行くなら飛行機の国内線。電車やバスもあるけど、半日かかるのでおすすめしない。そしてチェンマイは東北部。農村地帯で生まれたイサーン料理が有名だ。こちらも遠いので一般的には飛行機をおすすめするが、夜行の寝台列車も大人気。ホテル代が1泊浮くし。乗り鉄の私も次回はこの夜行にトライするつもりである。
街のざっくり全体図こちら
バンコク市内は、私が思うにこんな感じかな~。住んでる人には「ちょっと違うよ」と思われるだろうが、まあ観光客のゆるい視点なのでご勘弁を。
まずは東にスワンナプーム空港。ここは電車でさくさく街に出られる。北にあるドンムアンは国鉄で町とつながっているけど、本数が少なすぎてちょっと不便。バスで近くの電車駅に出るか、タクシー。私は帰りに「Grabタクシー」を使った。(後述)でも2021年にはMRTが開通するらしいので、ぐっと便利になるはず。
街のエリアとしては、主要な交通がクロスして商業施設の集まるアソークあたり(水色円)、バックパッカーで有名なカオサン通りのある旧市街(ピンクの円)、有名なお寺や王宮がある観光エリア(緑の円)、国鉄ファランポーン駅とチャイナタウン(茶色の円)、そして各電車の路線沿いにいろいろある感じ。
バンコクの交通2020年版
電車がだんだん発達してきて便利にはなったけど、それでも電車だけでは観光は無理だと思う。特に安いホテルが集中する旧市街は電車でアクセスできないので、船かバス、またはトゥクトゥクやタクシーを利用することになる。
ただ、バスはタイ語が読めるかよほど旅慣れしてないとしんどいだろうし、とりあえず基本は電車の駅から近いホテルに泊まって、電車とタクシー(船)をうまく利用しながら動くことになるだろう。
「BTS」と「MRT」と「ARL」
電車は「BTS」と「MRT」これが日本でいう所の地下鉄みたいな感じで、各2路線ずつある。最近ちょっと郊外やお寺エリアにも伸びたので、観光しやすくなった。でもまだ駅から歩いて30分や1時間(!)かかる場所も多いので、そういう所は電車を降りたらタクシーやバイタク(モーサイ)を利用するしかない。
そして、この「BTS]と「MRT」、一応旅行者でも使えるICカードはあるんだけど、相互で使えないので1枚ずつ持つ必要がある。面倒くさいので、私は作らず現金でチケット(トークン)を買った。
この路線図は「バンコクNavi」様よりお借りしてます。(クリック拡大)
あと、これに加えて「ARL」と「国鉄」がある。「ARL」はスワンナプームからと市内を結ぶ路線。「国鉄」はファランポーン駅(タイ語の名称はクルンテープ駅)から主に地方へ走る。アユタヤへも行けるが、ぶっちゃけ本数が少ないのでロットゥーと呼ばれる乗り合いバスの方が便利ではある。
バンコク、どこに泊る?
行きたい観光地にもよるけれど、やはり便利さで言うとエキチカ。交通面以外にも、コンビニやフードコートがある都心部の方が機動力は高い。バンコクは1泊2000程度のゲストハウスも多いが、多くは駅のないエリアになる。ここらは致し方ないところ。
アソーク周辺はめっちゃ便利
今回の宿は駅で言うと「MRTスクンヴィット駅」。この駅はBTS「アソーク駅」と繋がっていて、どちらも利用できるので便利だった。駅直結の総合ビルなどもある大都心で、そのかわりレストランなどは観光客向けだったりハイソ向けだったりのところが多いが、時間はかなり節約できた。同じ理由でシーロムやサイアムあたりも便利だと思う。
東部のBTS路線沿いも便利
アソークからBTSで東に数駅の「プロンポン」「トンロー」「エマカイ」ここらもおすすめ。乗り換えはアソークまで出ないといけないけれど、美味しいレストランや大型のスーパーなどがたくさんある。また、フードコートが自慢のデパートもあるので、買い物とグルメが目当ての人にも便利。
レストランに関しては、特にトンローやエマカイが「いま注目」系の店が多くできているエリア。どこのガイドブックにも載ってるような伝統的なタイ料理ではなく、日本では食べられない南タイ料理やイノベーション系など宝の山だ。ホテルの値段もアソークあたりより少し安いのでそれもありがたい。
ファランポーン~チャイナタウン
タイには中国の人がいっぱいいて、中華系のタイ料理の店がいっぱいある。それがめっちゃ美味しそう。特に国鉄ファランポーン西側のチャイナタウンは、グルメなお店がひしめいている。ホテルもこの界隈は安いけれど、けっこうガタのきているビルも多いので、そこらへん気にしない人にはいいのかな。MRT沿いなら交通の便も心配ない。
カオサン通り~旧市街
いかにもバンコクな下町なら、バックパッカーの聖地「カオサン通り」。300円くらいでごはんが食べれられる食堂や屋台に混じって、若いオーナーが経営するキレッキレのレストランがあったりして面白い……らしい。というのは、今回は立ち寄る暇がなかった。とにかく交通の便が悪い。
タクシーやバイタクで都心部まで出てくるか、バンコクを縦に流れるチャオプラヤ川のボート、もしくは東西に流れるセンセープ運河のボートか。安くて素敵なホテルの密集地なので、そのうち腰を据えてここらを徘徊しようと思っているが、電車で買い物に行きたい人にはおすすめしない。