台北ごはんメモ:その1

「ごはんメモ」について

台北、香港、大阪、京都、東京、札幌、博多など、ブログにはあげてなかった飲食ネタを、だらだら貼り付けていくゆるいコーナー。溜めこんでいた情報なのでデータが古かった場合はご容赦を。

アクセスしやすい饒河街観光夜市

MRTを降りたらすぐ夜市があるよ

台湾に来たらぜひとも行きたい夜市(イェスー)。台北でいちばん大きな夜市は士林(スィーリン)だけど、少し街中から離れているし、あまりに規模が大きすぎて、さっと回るのは難しい。

そんな急ぎ足の観光客におすすめしたいのが「饒河街(ラオハージエ)観光夜市」。何しろMRT松山駅に隣接しているので、アクセスがすばらしい。しかも1本道なので迷わない。もちろん夜市の基本アイテムはそろっているので、がっつり食べたい人も買い物したい人も満足できる。

地図こちら。ピンクで示した部分が夜市。あれこれ食べながら往復し、そのままMRTに乗って帰るすばらしい動線。

ちなみに羽田から発着している松山空港は、このすぐ近くだ。MRTも通っているので、弾丸で空港からの夜市直行なんて荒業も可能。タクシーに乗っても1000円かからない。

ザ・台湾なお寺も見学できる

MRTでアクセスするなら、松山駅の出口1番が便利。出て左に行くと入り口がすぐに見えてくるけど、できたらせっかくなんで台湾ムード満点のお寺に寄ってみたい。

夜市の入り口にある「松山慈祐宮」。上記地図の赤丸で囲ったところにある。キラッキラの装飾がまぶしい、いかにも台北チックなお寺さん。観光の人はあんまり中まで入ってお参りすることはないかもだけど、地元では「松山媽祖廟」と呼ばれ、媽祖を祀るお寺として非常に有名。

ここは、なんと地上6階まである。本式でお参りしようと思ったら、台湾式はけっこうややこしいのよ。住所とか名前を言って、紙銭というお供えを炊いて、全フロア回るのは大変なので、不信心な私はチラッと見るだけで終了。こんどちゃんとやってみようかな。

とりあえずお辞儀だけは盛大にぺこぺこして退散。もう食べ物のにおいがお寺の中まで漂ってくるからガマンできないよ~w

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ここの夜市の名物は「胡椒餅」うまっ!

この夜市、ストレートな一本道ゆえに回り方のコツはないんだけど、たまに横道に入りこむエリアがあり、その先に何軒もの飲食店がフードコートのように集結している。アリの巣構造とでも言おうか。

なので、道に面した店だけ見てたらもったいない。ぜひ、小道を見つけたらズンズン入ってみよう。そして現地の人がひしめいてる店にもぐりこみ、隣の人が食べているものを指差して「これください」(笑)基本的にどの屋台もメニューが少なく、看板料理が決まっている。さくっと食べてハイ移動。これが夜市の楽しみ方である。ということで、松山のうまいもん紹介。

福州世祖胡椒餅

夜市の入り口に近いエリア。道の真ん中にある屋台の周りに、めっちゃ人が並んでるのですぐわかる。台湾人がこよなく愛する「胡椒餅(フージャオビン)」、その代表選手が松山にあるのだ。

胡椒餅とは、スパイスのきいたひき肉とねぎを、皮に包んで香ばしくパリッと焼き付けたもの。「餅」という名だけど、日本の餅とは違ってパンの皮と思えばいい。

これをインドのタンドールみたいな窯の内側に貼り付けて焼く。これがまあ、パリッとジューシーでパンチのきいた味。熱々をほおばると、うまいの何の!ストリートフードはこうでなくちゃ。

ここは常時かなり行列が長いけど、どんどん焼いてどんどん持ち帰りなので、けっこう早く順番が回ってくる。もちろん私は歩きながら食べる。お値段は1個50元。

ピントなんて気にしない。熱くてそれどころじゃない(笑)

口を火傷しそうになるし、肉汁が飛び散って服が汚れそうになるのでお嬢様は気をつけて~。先に飲み物を買っておくといいぜっ。あと、ウェットティッシュがあれば完璧。

なお、胡椒餅は台湾中そこら中にある、庶民の味。どこもそれなりに美味しいけれど、台北ではこちらの屋台と、龍山寺の近くにある「福州元祖胡椒餅」が双璧。もしそこまで行く時間がない人も「福州世祖胡椒餅」は台北駅の近くに支店がある(地元民に言わせると味が違うそうだが)ので、ぜひトライしてみて!

夜市フードあれこれ食べてみたよ

夜市の小龍包もなかなかいける

次は小籠包。うっかり店名をチェックするの忘れたけど、夜市ストリートの西側(奥)にある小龍包屋台。こういう場所ではプラスチックのお皿で出てくる店も多いが、ここはちゃんと湯気のあがった蒸し籠で熱々が出てくる。

その場で包んでいるお兄ちゃんの正面、ちっちゃいカウンターが空いたらすかさず座る。カウンターじゃないところでもスペースが空いてたら椅子持ってきて座る。あとは指で数字を示せばOK。せいろひとつに7個の小龍包が入っている。うちらは4人で2籠をシェアした。

ちなみに台湾現地民は「リャンロン」とオーダーしていた。せいろはロン=籠、なのだそうだ。かっこええなぁ、こんど真似してみっぺ!

せいろオープン!ぼわっとあがる湯気。すばやく小皿に酢と生姜をセットしよう。有名なあの店の針のような細い生姜に比べるとマッチ棒くらいあるけど、これはこれで美味しい。

私は醤油を入れず、黒酢オンリーで現地人のように食べる。中身に味がついてるから、さっぱり食べられるのだ。薄味が好きな人にはおすすめよん。なお、日本人と見ると勝手に皿に醤油を入れる店も多いが「不要(ブーヤォ)!」と言えばやめてくれる。

100年続く老舗「東發號蚵仔麵線」

小龍包よりも台湾フードとして私がおすすめするのが「麺線(ミェンシェン)」である。台湾風あんかけにゅうめんとでも言おうか。うまいスープと、とろんとした喉ごしがなんとも言えない。

その麺線の人気店が松山の夜市にある「東發號蚵仔麵線」である。通りに「百年老店」という看板を見つけたら、その奥に入って行こう。タイル張りのホールにテーブルが並び、みんなふうふう言いながら麺線をすすっている。常に混雑しているが、相席が基本なので、椅子が空いていたら飛び込む。メニューは3つ。ホール係のお姉さんに大きな声で頼んで、料理が来たらお金を払う。

こちらが看板料理の「麺線」。お値段は60元だった。

そうめんのような細麺をスープで煮てあんかけにしたものだが、日本の麺と違うのは、短く切ってあるところ。台湾で麺線を頼むとスプーンがついてくる。麺類ではなく、スープの一種になるのかもしれない。

麺線の具材は一般的にモツと牡蠣が多い。ここのはその両方が乗ったゴージャス版だ。香菜(パクチー)の香りも爽やかで、スープは日本人にはなじみ深いカツオだし。あっさりして食べやすいので、小さなお椀があっという間に空になる。(牡蠣が小粒なのでサイズが大きく見えるが、味噌汁の椀くらい)

こちらは「肉羹(ローガン)」。これも60元だった。

肉羹湯(ローガンタン)ともいわれるスープで、麺線と油飯の陰に隠れて日本人には人気が薄いが、これぞ台湾のソウルフード。日本の「ようかん」の元になった、旨味たっぷり豚肉のとろみスープである。

半分くらい食べたところで、テーブルに置いてある赤い調味料(ケチャップではない)を少し加えると、ピリ辛になって別の一品に。ほかの屋台でおなか一杯になってても、ぜひこれで〆て帰ってほしい。

ほほほ、みんな大好きな「油飯(ヨウハン)」、確か30元だったと思う。

干しエビとかシイタケとか、うまいダシの素がどっさり入った、もち米の炊き込みご飯。ごま油がきいているので、すごくコクがある。あんまり美味しくておかわりしたよ。

量はすごく少ない。ごはん茶碗に1杯くらいなので、麺線とセットで女性の軽い一食ぶん、というところだろうか。連れとシェアすれば、また夜市の明りのもとへ旅立てる。

なお、上記の値段は上がってる可能性大。最近、台湾は景気がいいせいか、物の値段が上昇傾向なのよ。夜市も高級グルメになるのかしら。今のうちにまた食べに行かねば!

台湾にしかない食べ物、それは「蚵仔煎」

これも台湾のストリートフードとしては有名な、牡蠣のオムレツ「蚵仔煎(オアチェン)」。どこの店だったかは忘れたけど、あちこちにあったので、現地人がひしめく店を探してゴー。

台湾の牡蠣は、日本のと比べてすごく小さい。これをガーッと炒めて卵でとじ、オレンジ色のどろっとしたソースをかける。個人的には、このソースではなく塩コショウか醤油であっさり食べたい気がするが…。

この他、勇気を出して「臭豆腐(チョウドウフ)」(笑)やマンゴーかき氷、プルプルの「愛玉(アイユイ)」、でかくて五香粉のきいたフライドチキン、最近流行のステーキなど、胃がいくつあっても足りない饒河街。ぜひ皆さんも夜市グルメをお楽しみあれ~!