ミュージカル「Miso(美笑)」
今回の旅で、思いがけず両親が大喜びしたのが、この舞台。最初は「お芝居~、なんか乗らない~」みたいな感じで、渋々付き合う感じだったのが、終わった後は「また観たい!何度でもいい!この芝居の入ったツアーないんか!」と言い出し、その後もずーっと盛り上がっていた。最後の日に親孝行ができて、私も嬉しかった。
国営の伝統的ミュージカル
さてこの舞台、貞洞劇場(チョンドンクッチャン)というところで行われている、国営の伝統芸術舞台「Miso(美笑)미소」というもの。ソウルでは他にも無声のショーパフォーマンス「ナンタ」などが話題になっているが、今回は年配向けに伝統色の強いものをチョイスした。
ひとつ注意事項として、この劇場はわかりにくい場所にある。地図をプリントして印をつけて行っても、タクシーが間違えて別の場所で下ろされてしまった。地元民がそうなのだから、自力で歩いて行かれる方は注意されたし。
チマ・チョゴリ試着サービスも
着いたらホールで冷たいコーン茶のサービス。さらに希望者はチマ・チョゴリの試着ができる。スタッフも非常に感じがよく上品で、さすがに国営の観光施設だけあると感心した。
さて肝心の舞台なのだが、撮影禁止なのが実に惜しまれる素晴らしいエンターテインメントだった。舞台装置はシンプルではあったが、よく工夫されていて、衣装ともども色彩にあふれていた。
キャストの芸達者ぶりに感動
全員がクラシックバレエの基礎が入っており、また同時に伝統楽器の奏者でもある。中には、さらに曲芸や歌の名手もおり、話の筋こそありきたりな悲恋の一幕ではあるが、1時間半の舞台を全く飽きることなくわくわくとした興奮をもって楽しませてくれた。
ステージ終了後は、劇場の中庭で出演者がお見送り。お客さんも一緒になって歌ったり踊ったり。サービス満点。しかも、お値段が申し訳ないくらい安いのだ。席は3レベルあって、私たちが予約したのは真ん中のA席(2100円)。しかし、行ってみたらど真ん中の最前列だった。一番高い席が埋まっていないときは、前から埋めるのだろう。
青い服の方がヒーロー。赤い服の方がヒロイン。衣装がとってもきれい。最後は婚礼のシーンがあって、それは素晴らしい花嫁衣裳まで見せていただいた。
この劇場では、毎日午前と午後の2回公演が行われている。短い観光の間に、いかにも韓国的な演劇を鑑賞できる、おすすめの施設だ。ロビーには、簡単なおみやげ売り場もある。
ソウル市内のオブジェたち
ソウル市内を歩いたりタクシーで走っていて思うのは、とてもオブジェが多いことだ。それも、ただの銅像やモニュメントではなく、とてもユニークだったり巨大だったり、アートっぽいものが目に付く。
市庁近くの道で見つけたこの石像。韓国の歴史上の著名人らしいのだが、なんだか少しおかしいような?さらに近づいて確認してみると・・・
韓国の宗教は昔は儒教だったが、今はキリスト教が大半。町のあちこちに教会が。これはホテルの窓から毎日眺めた尖塔。
夕ご飯は純豆腐(スンドゥブ)
ソウル最後の夜のディナーは、ホテル近くの「北倉洞純豆腐(プッチャンドン・スンドゥブ) 북창동순두부」へ。地図があったのだが、なにしろこちらは英語表記というものがほとんどなく、ハングルが読めないと店名がわからない。
しかし町の人にハングルを見せて道を聞いたら、まぁ皆さん親切に教えてくださって、最後に聞いたナイスガイは、車の中にメガネを取りに行ってまで地図とにらめっこしてくださった。ありがたや~
地元民で賑わう人気店
無事に店に着いて大テーブルの端を確保。この店は名前の通り「純豆腐(スンドゥブ)」の専門店。日本でいう、おぼろ豆腐に様々な味付けをし、チゲで食べさせてくれる。サムギョプサルなども置いていて、ちょっとした宴会をしている方々もおられた。
店の造りは大衆食堂っぽいが、航空会社のCAさんも多く来られる有名店。席に着いた途端にどんどんバンチャン(おかず)が運ばれて来るのが、勢いがあっていい。
この日は、キムチや炒め物、天ぷらの和え物など4~5品くらい。どれも日本人に合う味付けで美味しい。
メインのスンドゥブは肉や魚、牡蠣など何種かあったが、私は海鮮のミックスをチョイス。コンギパブ(ごはん)は勝手についてくる形式だろうから、ペクチュ(ビール)だけ頼んで、バンチャンで旅のおつかれさん乾杯。
熱々、グツグツに生たまご!
きたきた、熱々のスンドゥブ!ぐつぐついっているところに、テーブルに山盛り置いてある生卵を割りいれ、混ぜていただく。
具材は、えび、いか、魚、牡蠣、マンドゥ(餃子)、きのこ、ねぎ、そしてトロトロのスンドゥブ。スープは辛すぎず、あっさり。さすがに専門店を名乗るだけあって、非常に美味しいお豆腐だった。
おまけ:空港ご飯
母が頼んだ「おでんうどん」。串がきざみうどんにダイブしている。何料理なんだ、これ(笑)
以上、おとぼけ老親を連れまわし、スローペースで楽しんだソウル3日間。少しは親孝行になったのだろうか。(親たちはけっこう満足したみたい)