The last Ferry
もう二度と乗りたくないガラパゴスフェリー
いよいよ最後の島「サンクリストバル」へ。あの殺人フェリーに乗るのもこれが最後。早朝、美しい朝焼けを見ながら酔い止めを飲む私。
港の桟橋、最も海に張り出した特等席のベンチ。夕陽の時刻にはカップルに占領されるこの特等席も、朝焼けの時刻は独り占めである。もし早起きが得意なら、いや得意でなくともぜひガラパゴスを訪れたなら、この自然の芸術ともいえる朝焼けは拝んでおくべきだ。
フェリーの乗り方、おさらいするよ
受付時刻になり、船会社のブースが並べられた。フェリー乗船の流れをおさらいしておくと
1・チケット購入(時間の記述が曖昧なので注意。前記事>>■参照)
2・フェリー乗り場で受付開始を待つ
3・受付開始。チケットに書かれた船会社のブースへ
4・リストとチケット(レシート)を照会し、乗船札をもらう
5・桟橋で乗船札を首にかけて待つ→係の人が回収
6・水上タクシーで沖に停泊しているフェリーへ
ちなみにブースはこれである。普段は港に積んである。小さい看板↓も添えてあったりする。
今回の船は中央に向かい合うレイアウトではなく、普通に前を向いて乗る電車やバスみたいなシートだった。毎度のように薬で朦朧としながら乗ってたので気づかなかったが、多くの方々がゲ○ったようで、降りるときは船の中がすごい臭ってた…
Saint Cristobal Island
なんだかシャレオツなサンクリストバル
サンクリストバル島に到着した。これが最後の船だと思うと本気でスキップしたい気分だが、足元がふらついているのでとりあえず朝食のとれる店へ向かう。
サンクリストバル島は港の周辺だけ見ると、私が訪れた3島の中で最もおしゃれである。すっきりしたコンビニみたいな雑貨屋や、ホテルに併設されたこぎれいなカフェなど、店の数こそサンタクルスに負けるが、実に都会的なセンスを感じる。また、この島は空港が街中にあってタクシーで5分。そのためホテルに無料送迎がついている所も多い。
イサベラ島は港から街までが遠かったが、サンクリストバルは港と市街地が合体しているので便利だ。町の名前が「プエルト・バケリソ・モレノ」と、少し覚えにくいのが難だが、セントロと言えばそこしかないから大丈夫。
海岸通りもきれいでお店が多い
ダーウィン先生のモニュメント、そして爽やかなウッドデッキ。ホテルの建物も素敵だし、好きかも~サンクリストバル。
ウッドデッキの途中にアシカさんたちが密集している小さなビーチがあって、こ~んなアシカベイベがねんねしてた。かわいい!連れて帰りたい(違法)
ちなみに「サンクリストバル」という名前は、船乗りの守護聖人「聖クリストフォルス」のスペイン語読み。なんとなくクリストバルの方がかっこいい感じするよね。
Fresco cafe
普通のグラノーラにじーんとする私
ホテルに向かう海沿いのウッドデッキに、オサレなカフェ発見。ホステルの前庭でやってる昼間だけの店で「Fresco cafe」と看板が出ている。
お客さんは私以外みんな西欧系。まあローカル相手の店じゃないことは見りゃわかる。しかし今の私は都会の食べ物が必要なんだ、弱っているんだ~~
朝ごはんは3種くらいあって、私はフルーツヨーグルトをチョイス。飲み物は別でホットチョコレート。ヨーグルトにはグラノーラがどっさりで、マンハッタンあたりと同じ朝ごはんだわな、これ。
お値段はチップ入れて10ドル。ローカル食堂のランチ2回分。まあ、しゃーない。でも久々に慣れた味のものを食べてお腹が落ち着いた。さて、宿に向かおう。
Hostal Terito
ガラパゴスらしい宿、いろんな意味で
この島で泊まった宿は「Hostal Terito(オスタル・テリート)」。
Booking.comで予約した。予約後「飛行機の時間を教えてください。迎えに行きます」と自動(?)メッセージが来たので「船で着くので、帰りだけ空港まで送ってください」と返事したが、結果から言うと送ってもらえなかった。まあ、それについては後で書く。
宿は少し港から離れた住宅街にあり、すぐ近く立派な児童公園。それ以外はあまり商店やレストランがないので、やはりもう少しロケーションは考慮した方がよかったかも。
入ってすぐのに応接室兼レセプション。ここにスーパーマリオ系のおっちゃんがいる。オーナーのマルコさんだ。予約してると言うと「おー、ちょっと待ってくれ」と。先にカップルのお客さんがいて、どうも彼らの部屋の掃除をしているらしい。悪い予感がする。そしてそれは当たった。彼らのチェックインの後、私の部屋の掃除が始まった(疲労)
写真と違う部屋はもう慣れた(笑)
まあ、用事があるわけでもなし。ゆっくり待つ。ここはガラパゴスである。部屋がようやく整い、中へ。あちこち段差があるのでちょっと注意が必要。ここも予約サイトで見たのとはずいぶん違う内装だ。もう慣れた。なお、ここは支払い時に税金を請求された。サイトには書いていない料金である。
あんまり宿の悪口はいいたくないが、おっちゃんは掃除がきらいなようで、翌日も「掃除してくれ」と言っても「シー」と言ってテレビ見たまま。仕方がなく私が掃除を始めると、ようやく立ち上がって片づけ始めた。私は決して神経質ではないが、実は夜の間に全身虫刺されになってしまい、シーツを新しくしてほしかったのだ。
Picanteria Sarita
穴場レストラン、発見してきた!
宿にはがっかりだったが、良いレストランを見つけた。
港の近くにある「Picanteria Sarita」。この界隈はあと数軒、外国人が集まるローカル飯屋があるが、ここはがっつりローカル。英語なんて通じない。
「ピカンテリア」というのは、ペルーなどで郷土料理を出す食堂をいうそうで、ピカンテ=唐辛子から転じて、気軽なローカルごはん屋の意味で使われているらしい。(ここらへんの区分は謎)
今日のメニューはこの青い看板に書いてある。スープは「Sopa de Trreja」トレーヤがわからんが、まあいいとして。その下の「Arroz con~」ごはんに~を添える、という意味だが「Ensalada Rusa de Langosta」ええええ!
「Langosta=ランゴスタ=ロブスター」ええええ!スペイン語が読めてラッキー♪もうひとつは魚だな。うし、即決でロブスター。
ちょっと待ってロブスターが4ドルって
こちらが「Torrejaのスープ」。
最後まで何がトレーヤか不明だったけど、中に入ってる肉がオッソ・ブッコに似ていてすごくコクがある。そして南米とうもろこし。白くてもちもちのあいつが入ってる。このスープうまいわ、味付けもさっぱり系で上品。
店はガレージを改装したような粗末な造りだけど、掃除が行き届いて清潔だし、お兄ちゃんお姉ちゃんたちがやさしい。そして看板には書いていないが、やはりJugo(フーゴ=ジュース)はついてくる。
きたよ~、ランゴスタ。
スペイン語でエンサラータはサラダで、それにRusaがつくとロシア風という意味だ。なぜかスペインではマヨネーズ和えをロシア風サラダと呼んでいて、たいていはポテトサラダなのだが、こんな贅沢なルサもあるのである。
山盛りのごはんにバナナ揚げ。そしてどっさりのロブスター。野菜ももちろん入っているが、白いところはすべてロブスター。ぷりぷりで美味いのなんの。感動しながら食べ尽くした。おかわりしたかった。
さてお勘定である。「ロブスターだし高いよな、10ドルくらい?」と思ったら、なんと4ドル!!!魚と同じ値段だった。ここはきっと明日もまた来る。超おすすめ。