龍山寺とマンゴー三昧

クリーム状のマンゴーに悶絶

この旅行記は2012年の記録です。そのまま再掲してますが、今と少し情報が異なる部分があることをご了承ください。

今日も起きたらスパへ直行。その後、冷蔵庫で冷やしておいた昨日のマンゴーをいただいた。

今まで食べたマンゴーは何だったのか

ホテルが用意したウェルカムフルーツ、全く食べなかったけど、ナイフとお皿があって助かった。切り方がヘタクソで見苦しいが、とにかく半分にカット。あとは、えーいとかぶりついた。

顔が近づくだけで、立ち上る濃厚な香り。まるでクリームのような果肉が口の中で広がり、甘さと酸味と香りで脳内まで黄色く染まりそうな、悲鳴が出る美味しさ!

とにかくこのマンゴーは美味しかった。食べた瞬間、もう一個買ってこなかったことを後悔したほど。時期が良かったのもあるし、きっと新しかったのだろう。もう日本で高いマンゴーを食べる気がしない。やはりフルーツは東南アジアだ。当たり前だけれど、南国の果物はすごい。恐れ入った。

「台湾ちまき」で朝ごはん

今日はてくてく隣の駅まで歩いて、朝ご飯を食べに行く。せっかく朝風呂に入ったのに、すでに汗まみれだが、これだけ緑が多いと気持ちよくてたまらない。日本の道路もこんな風になればいいのに。

途中で屋台のお兄ちゃんから豆漿を買った。甘くて冷たくてさっぱりした甜(ティエン)豆漿。しょっぱい鹹(シェン)豆漿も大好きだけど、台湾や香港の道端で買うこいつは格別の美味しさだ。

「九如」のもちもちチマキ

忠孝復興駅の近くまで来ると、一気に風景がオフィス街になる。そのビルの一角にあるのが「九如(ジィオルー)」だ。ここはいわゆる台湾粽の有名な店で、デパートの地下とかにも出店している、その本店。

朝っぱらからマンゴー食べてるので、粽は一個にしておこう。こっちでは粽子(ゾンズ)という。最もスタンダードな肉粽、「湖州鮮肉粽」65元をいただく。日本のおにぎりくらいの大きさ。熱々で湯気たってて、めっちゃ美味しい!

割ったら大きな肉がごろっと…お米は少しやわらかめ。でも弾力がある。味付けは見た目よりマイルド。

そして小皿のおかずでワンタン。台湾では四川風に「炒手」とか台湾風に「扁食」とか表記してあるので、わかりにくいかも。こちらはピリ辛の「紅油炒手」。ゆでたレタスともやしがそえられ、唐辛子ソースをたらりん~♪美味しくないわけがない。プリプリで何個でもいけそうだった。

でも今朝はこれにておしまい。昼のために胃をあけておくのだ。おやつも食べないといけないしねっ(そこか・笑)

台湾らしいお寺「龍山寺」へ

龍山寺(ロンシャンスー)へやってきた。台湾でいちばん古いお寺なんだそうな。地下鉄の「龍山寺」を降りると、誘導看板が出ていて地下道へ入る。昭和チックな商店が並ぶ、何とも言えないムードの道の突き当りを上がれば、見間違えることが不可能なギラギラの龍山寺が。

台北といえば「龍山寺(ロンシャンスー)」

駅からあがったところ。周りには屋台が出て賑やか。参拝客が多いため飲食店もいっぱいあって、とても賑やかだ。

さて、入ってみよう。台湾のお寺の入り口では、必ずお線香が売られている。パッケージが可愛いので、買いたいな~と思うんだけど、皆さんまじめに拝んでおられるので、なんちゃってでお土産にしたらバチが当たる気がしてやめておく。
(あとで聞いた話:お参り用の線香は煙がたくさん出る仕様で、家の中で炊くのはおすすめできないらしい)

きれいな香炉を眺めていたら、お姉さんの手がニュッ。でかいロウソクに火をつけているショットを撮らせてもらった(無断やけどなw)

お供え物も日本と違う華やかさ

香炉の前の台には、きれいな花がいっぱい。お供え物として飾り付けてある。南国らしく、蘭が盛られていたり、立派な蓮の花だったり。これはお寺の外で女性が売っていて、その場で好みのデザインを作ってくれる。

お供え物もカラフル。台湾ではどこのお寺もお菓子とか果物が多いみたいだけど、伝統的なお供えはこういうお餅(焼き菓子?)で、お寺に備え付けのお盆に乗せて並べ、お参りが終わったら持って帰ることもできるそうだ。

これは水飲み場。紙コップが折りたたみ式(?)袋状になってて、開いたところに水を入れて飲む。これ持ち歩きに便利だし、仕事でもつかえそうなのでずーっと探してたんだけど、ついにここでしか見なかった。欲しかったな~
煙がすごいので、目がやられそう
龍山寺だけに、龍をモチーフにしたものが目につく。しかし寺社内は煙がすごい。私なんかもう線香の煙で目がチカチカしてるんだけど、台湾の人は大丈夫なの?

ちなみにこの寺は仏様、観音様、台湾の神様「媽祖」など、マルチな神様を祀っていて、それでいて拝み方は一種類。うーん、わかりやすくていいね(笑)

7本の線香に一気に火をつけ、7つの香炉を廻る。みんなブツブツ言ってるのは、自分の名前とか住所なんだって。神様相手なのに、なんだか事務的な感じ。でも日本のご祈祷も住所言うしな。意外と神様もきっちりしてはるのかもしれんね(笑)

インスタ映えの街「剥皮寮」

龍山寺からMRTの線路沿い(と言っても線路は地下だが)に西門方面へ北上すると、「剥皮寮(ボーピーリャウ)」と呼ばれる美観地区がある。

比較的最近人気が出てきた観光地区らしく、100年~200年前の街並みが保存されているとか。雑誌のロケなどにも使われているそうで、日本でも公開された映画「モンガに散る」はここで撮影された。ただしテーマが、非行少年が裏社会に染まる様子を描いたものだったので、台湾では批判も多かったとか。

100年以上前の台北の下町

ここ、ボーピーリャウは、そんなかつての薄暗い下町のムードを残している。この界隈は「萬華(モンガ)」と呼ばれる地区で、今も駅の近くへ行くと、猥雑な街並みが見られる。

煉瓦の建物に、趣のある引き戸。何の商売を営んでいたのか。どこも営業していないので人気がないが、それがかえって郷愁を感じさせる。

と、ここでハプニング。やたら見学していたら道に迷ってしまい、道でお茶していたお爺ちゃんに地図を見せて道を尋ねたのだが、「オケーオケー」と言いながら奥に入り、半分壊れかけのバイクを引きずってきた。

台湾ではバイク二人乗りは当たり前。手にはボロッボロのヘルメットも持っている…… でも、じいちゃん足がヨロヨロでまっすぐ歩けない(涙)

そんな風なので、やんわりバイクは断った。そしたら歩いて西門まで送ってくれた。台湾の人は優しいね。すごく感動した出来事だった。

台北の新宿?「西門(シーメン)」

台北市の西の繁華街、西門(シーモン)にやってきた。映画館や呼び込みやファッションビルが立ち並ぶ、プチ新宿的な街。歩き回って暑いので、氷屋さんに飛び込んだ。確か「三兄妹」とかいう名前の、奥に細い店。

念願のふわふわマンゴー氷

伝票に書き込んでマンゴー雪氷(氷がふわふわ)をオーダー。来たよ、またどっさりw 300円しないくらいなのに。

味は今朝のマンゴーの圧倒的勝利。これもきっと、昨日までなら感動だったんだろうけど、甘みが足りない。でも日本で食べられない、ねっとり系の濃い味であるのは確かだ。ちなみにこの器、ラーメン丼くらいある。数人でシェアしている人も多い。

西門紅樓あたりは買い物天国

西門駅の前に建つ、西門紅樓。歴史的建造物にして西門の顔。中は物販店やシアターなどが入っている。

この裏に素敵な靴屋さんがあって、手作りのチャイニーズシューズを買いに来たのだ。ここらは小規模なファッションの店が多い。そして日本語が通じるおばちゃんがいる。さらに、ジモティが集まる美味しい店もいっぱいあって、かなり楽しめるムードだ。

きっと最初で最後の鼎泰豐

もう言わずもがなの「鼎泰豐(デンタイフォン)」。日本にもある。世界で一番有名な小龍包のレストラン。もともと小龍包は上海の料理なのに、なぜか台北が本店である。今回は初日に通り過ぎた永康街の本店ではなく、三越の地下にある支店に来た。こっちの方がすいてるし、一人で入りやすいから。

まぁ香港でも日本でも食べて味は知ってるけど、とりあえず台北来たし食べとくか、みたいなノリで。こっちは美味しくて安い店がいっぱいあるので、なかなか足が向かなかったのだ。そしたら3時近いのにこの行列でびっくり。仕方がないので、整理券もらってメニューをオーダーシートに書き込んで待つこと30分。電光掲示板の番号で呼ばれて席に着いた。

オーダーは、とりあえずお約束の小龍包。この支店では6個入りが一籠。(本店では8個)世界一皮が薄くて上品だというが、台北の小籠包はみんな皮が薄いのでよくわからず。温度がぬるくて薄味なので、パンチが効いたのが好みの人には物足りない感じだ。ただし、針生姜は素晴らしい。切り方が芸術。あと、酢の品質がとてもいい。

牛肉麺の麺ぬきが好き

お給仕のお姉さんがお茶から何からサービスしてくれるが、「酢だけで食べるので醤油はいらない」と言ってるのにもかかわらず、小皿に酢醤油を作って立ち去ったので、空の皿を後からもらう羽目になった。頼む、好きに食べさせてくれ!

あと、台北でよく食べられている「牛肉麺」のスープだけバージョン「紅焼牛肉湯」をオーダー。紅焼(ホンシャオ)とは、オイスターソースと中華醤油で煮つけた調理法で、台北の牛肉麺は、昔ながらの紅焼と清湯(すましスープ)系に二分される。

塩味のすましもいいが、やはりここはスタンダードを。肉は牛肉赤身だけの牛肉(ニュウロウ)と牛筋が選べる。私は半々の半肉半筋にしてもらった。これが大正解。

スニッカーズくらいの大きさの肉よっつ、筋よっつ。小椀(スモールサイズ)なのに、どーんとすごいボリュームでやってきて、どっちもお箸で切れるくらいに柔らかくなってる。多くの日本人が嫌う八角(私は好きだが)も控えめなので、観光客にもうけるだろう。おだしの味も脂っこくなくて上品だった。

野菜は何種類かあったけど、「A菜」をチョイス。チシャトウを栽培する時に間引いた葉だけど、ほうれん草に似てる。この時期は台湾では空心菜が盛りだったけど、実は福岡は空心菜の産地なので、イヤというほどスーパーで売ってるのだ。してA菜。味はごく普通。ちょっと炒めすぎ(笑)

ご馳走様でした。悪くはなかったけど、たぶん台北ではもう来ない。値段が高すぎる……