テートブリテンとロンドン女子会

こちらの記事は2012年の再掲です。多少情報が古いことをご了承ください。

テートブリテンでのんびりアート鑑賞

イギリスには「テート」と名のつく美術館・博物館が、このテートブリテン、先日のテートモダン、そしてテートリバプール、テートコーンウォール、さらにインターネット上にテートオンラインと、いくつも存在する。 
もともとはテートおじさんの蒐集品
そもそもは、角砂糖の特許で富を築いたテートおじさんが、自分のコレクションをナショナルギャラリーに寄贈しようとしたが、展示スペースがなくて却下された。ところが、当時のイギリスは隣のフランスがすごい美術館を数多く持っていることを「フン!」と思ってたので(笑)国民から「いっちょすごいミュージアム作ってくれや」と声が上がり、国のプロジェクトとして作られたのが始まり。
最初はナショナルギャラリーのイギリス美術専門分館、「ナショナル・ギャラリー・オブ・ブリティッシュ・アート としてスタートしたが、1955年に「テート・ギャラリー」として独立した。今じゃ世界に名だたる「テート」である。
国がやってるので、こちらも常設展は入場無料。この時は有料の特別展でピカソをやってて、見たいと思ったがとてもじゃないけど時間が足りないだろうと、パス。またいつかどこかで鑑賞できる日を待つ。
構造がシンプルなので見やすい
テートブリテンは主にワンフロアに展示室が集約されていて、地下にはクロークやレストラン、一部の特殊な展示室が2階に設置されている。あまり方向感覚のない私には、とても歩きやすい館内だった。
ちなみに無料といっても、館内MAPをもらったらドネーション(寄付)を箱に入れる。クロークに荷物預けたときも寄付。寄贈と寄付と国民の高い意識で成り立っているのだ、この国の芸術は。
David Balleyのポートレート。ミックジャガーやホックニー、ジョンとポールなど、英国のビッグスターたちをシンプルに描き出している。この館内では絵と写真が一緒に展示されていたりするが、全く違和感を感じない。彫刻しかりだ。

これはちょっと愉快な、あのおじさんの像かな?大きさは両腕で抱えられないほど。角度によって印象が変わるのが面白かった。

館内ホールにはうさぎのオブジェ。不思議の国のアリスをちょっと思い浮かべたり。

先日、これと同様のシャンデリア・アートを東京の国際博物館で見た気がする。もっとも日本ではロープの内側で点滅していたけれど。

英国の情景、ターナーの世界を堪能

ざっと常設を回って、入り口近くに戻り、最後にいちばん大きな展示室に向かう。

細い通路にテートブリテンの展示物(たぶん過去のものも含まれている)がずらっとラインで並べられ、それらを楽しみながらゲストは長い長い道を通って、ターナーの世界に誘導される。

やさしいのに緊張感ある風景画

ここからは、ひたすら風景画を中心とした、ヨーロッパの色彩にまみれる。

私は美大時代に日本画のゼミをとっていたが、なんというか顔料から降り注ぐ太陽光から違うのだ。絵が違って当たり前だろう。

あと、気づいたのだが、昔の絵は海を描いたものに、強烈な緊張感を感じる。

海が今のように安全ではなかったからだろうか。非常に危うい絵面が多いような気がする。

カフェにて「クリームティー」

展示を見終わって、地下のカフェで一服。実はこれから食事会があるので、あんまりお腹に詰め込みたくないのだが、やはりイギリスに来たらこれやっとかないと心残りだ。

アフタヌーンティーやハイティーは、他の日本人マダムにお任せすることにして、クリームティーを選んだ。基本のお茶に£2くらいでスコーン(恐ろしく固い)とクローテッドクリーム、ラズベリージャムがセットになる。

お茶は日本で飲めない「ガンパウダー」。紅茶にミントが入っている。銃の火薬に似た色だからこの名がついたとか。

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アンダーグラウンド(地下鉄)で移動

さて、閉館までたっぷりテートブリテンを楽しみ、住宅街を縫うように歩いて地下鉄ピムリコ駅へ。
英国の表記はアメリカとは違う
ロンドンの地下鉄の駅は、どこも似たような作りで、どこに自分がいるのかわからなくなってしまう。アメリカ英語に慣れているせいか、出口も「EXIT」ではなく「WAY OUT」と書いてあって、調子が狂う。地下鉄自体も、サブウェイよりみんな「アンダーグラウンド」と呼ぶ。
 
とはいえ、流石に世界で始めて地下鉄が通った町。路線図や乗り換え案内など、ビジュアル的にわかりやすくて快適だった。東京の地下鉄も見習うべき!

The Great Queen Street

はい、パブでビールです。

ここはコヴェントガーデン駅からホルボーンへ向かう途中、Great Queen Streetにある「グレートクイーンストリート」(まんまやがな)というガストロパブ。

ただ、パブと言っても伝統的な立ち飲みではなく、普通のレストランと思っていいだろう。ロンドン在住アーティストさんのご紹介で伺った。今夜は、オンラインで仲良くしてもらってるロンドン在住女子の皆さんと、ここでワイワイなのだ。わーい。

最近のイギリス飯はうまいぞ

ここは名前のないパブと言われていて、宣伝もせず料理の味だけで客を呼ぶ店なのだそうだ。席に着くと紙に書かれたメニューに加えて、日替わりのメニューをスタッフが丁寧に説明してくれる。どれも一昔前の英国では考えられないような、凝ったものだと推測される。

私はあまり食べられそうになかったので、テリーヌにした。(暗いためピント合わず)これ、テリーヌそのものも上品で美味しかったが、添えのチャツネが絶品だった。

こちらはハムの盛り合わせ。この他、皆さんのオーダーした料理を分けてもらいつつ、とても楽しい時間を過ごした。

初めて逢ったのにしっくりくるのは、誰もが率直な人たちで、自分の意見を持っている大人同士だからだろう。特に外国で自立して生活している女性は、イエスとノーがはっきりしているので、私みたいな社交下手には助かる存在である。

きっとまた会おうと約束し、帰路へ。素敵すぎる夜にしばらく眠れなかった。