高速フェリーでサンタクルス島からイサベラ島へ

Sunset in Santa Cruz

明日の島移動に備えてスーパーへ

明日はサンタクルス島を離れ、西側にあるガラパゴス最大の島イサベラ島へ。何もないところと聞いているので、スーパーであれこれ買い出しを済ませ、フェリー乗り場からの夕陽を楽しんだ。

島のスーパーの中では、このフェリー乗り場近くのスーパーがいちばん大きい。ただし日本のように調理された惣菜が置いてあるわけではない。そこで、夕飯は島の中ほどにある屋台ストリートで食べようと行ってみたら、あれれ~まだやってない(午後6時)どうも7時くらいから準備が始まり、8時~9時ごろがピークのようだ。やはり夕食が日本より遅いのね。というか日本が早いのね。

7時の屋台ストリート。ちらほら開いてる店もあるけど、まだ活気づいていない。値段はちょっと高いかな。

魚料理で20ドル程度、ロブスターだともっと高い。ひとりで食べるには居心地も悪い、という訳で「ガラパゴス・デリ」で、バゲットサンドをテイクアウト。

ここは世界中どこにもあるカフェと同じ。ガラパゴスの匂いが全くしない店である。サンドイッチ、エスプレッソにアイスクリームなど、普段我々が都会で食べているものが置いてある。旅情には欠けるが安心の味。お値段はサンドイッチひとつで6.6ドル。高いとみるか、安いとみるか。お味は美味しかった。英語も通じる。

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ガラパゴスで起こった困りごと

ホテルのオペレーションを信用しないこと

この日の夜と次の朝、ホテル「ブリサス・デル・パシフィコ」で2度のパニックを体験した。ハプニングはガラパゴスの醍醐味だが、けっこう焦ったのでお知らせしておく。ガラパゴスの中級以下ホテルではどこも似たようなものだと思うので、皆さんも注意されたし。

その1:洗濯物事件

ガラパゴスのホテルには洗濯機がついている所も多いが、このホテルにはついていない。なので有料の洗濯サービスを頼んでいた。しかし午後5時に出来上がると言っていたのに、8時過ぎに受付に取りに行ったら「知らない」と言われ大慌て。昼間の人と引継ぎがうまくいってなかったようだ。

普通なら「じゃあ明日でいいや」となるが、翌日は早朝出発である。何としても今晩中に受け取らねばならない。しかし運悪く受付は英語のほぼわからないお兄ちゃん。結局昼間の係の人に電話して意味が通じ、洗濯屋(外注したもよう)に走って取りに行ってくれた。家と店が一緒になってる洗濯屋さんで助かったけど、明日から行く先がど田舎の島なので、下手したらパンツやシャツのない旅になっていたかもしれない。

ちなみに洗濯の料金はスーパーのビニールひとつ分で3.5ドル。めちゃくちゃキツい香りがついてて吐きそうだった。香りに弱い人は注意して。

その2:出られない事件

一応24時間対応レセプションとなっているし、前の夜の洗濯物さわぎのついでにお兄ちゃんに「明日の早朝に出る」と声かけといたんだが、起きて受付に行ってみたらホールに入るドアが施錠されている。もちろん外にも出られない。時刻は朝の5時すぎ。ドンドン戸を叩いても無反応。すぐさま部屋に引き返し、内線で受付を呼び出そうと思ったが、電話線がちぎれている…ひぇ~、もうすぐ船が出る時間なのに(汗)

そうこうしていたら、ようやく兄ちゃんが気づいて起きてきた。「ブエノスディアス(^^♪」「ふざけんなw」いやいや、これはさすがに焦るわ。無事にチェックアウトできたけど、起きてもらえなかったらアウトだった。24時間対応と書いてあっても、しっかり念を押しておいた方がいいと思う。そして他の島でもパニックが私を待っていた(お楽しみに)

Ferry from Santa cruz to Isabela

フェリーのチケットを買ったよ

島と島をつなぐガラパゴスの主要交通機関、それがフェリー。しかし多くの旅人がフェリーで頭を悩ませる。なぜなら公式ウェブサイトがなく、事前に時刻表が見られないからだ。そして困ったことに、現地でも時刻がはっきりしない。以下の話の流れを読んでもらうとわかる。

私の場合はバルトラ通りにずら~っと並ぶ旅行代理店で、着いてすぐにチケットを買った。サンタクルス→イサベラ、イサベラ→サンタクルス、サンタクルス→サンクリストバル。合計3便である。一度に買うとディスカウントが受けられると聞いたが、どっこいビタ一文まけてくれなかったし、VISAのステッカー貼ってあるのにカード払い不可。

時刻は購入した店でしっかり確認すること

これが私の購入したチケットである。この領収証を見せると、港の船会社の人がリストと照合してくれる。グレーで消してある所は名前だ。

時間は(HORA=TIME)の列に記入してあり、最初の船は「am6:20」と記入されている。ぎょー、朝はぇぇ~。「この時間に船が出るのか」と聞いたところ「いや~、直前で大丈夫」との答えだったので、6:20発か6:30発、そのくらいだろうと判断し、大事を取って6時に乗り場に到着した。

すると…誰もいない(不安)

暗い暗いフェリー乗り場の桟橋から見た、美しい朝焼けよ。教えておくれ、船はいつ出るの?そもそもここから乗るんじゃないの?そのうち6時20分を過ぎ、不安がピークに達したころ、一人の白人女性がやってきた。おそるおそる声をかける「あの…あなた英語しゃべれる?イサベラ行きの船に乗るの?」「そうよ」ヤッターーーー、間違ってない(涙)

やがてドイツ人青年もやってきて、それぞれのチケットを見せてもらうと、さっきの女性がam7:00、青年がam7:30と書いてある。そして私のがam6:20で、どれも同じ船会社。みんなで「どーゆーこっちゃ!」と大合唱した。

実は「ガラパゴスタイム」が存在した!

実はこの3者3様の表記、どれも正解なのだ。実際の出航時刻は午前7:00。乗船受付が午前6:30からスタートする。私のチケットは「受付に間に合うよう、この時間に行ってね」であり、女性のは「この時間に船が出るよ」であり、青年のは「外国人時間で受付が始まる時刻」であったのだ。ンン?外国人時間??これよ、ガラパゴスの罠は!

実はガラパゴスは、エクアドル本土とは1時間の時差がある!

ということは、私が港に着いた6時ごろは、ガラパゴス時間の早朝5時。6時半からの受付まで1時間半も待つことになったのだ。恐ろしいことにスマホの時計も自動では切り替わらないので、ガラパゴスに着いたら「マイナス1時間」を頭に入れて行動しよう。

なお、フェリーの正確な時刻を知るためのサイトがないと言ったが、ガラキウィという観光サイトに2018年秋時点では正確なスケジュールが記載されていた。一応リンクを貼っておくが、最近は更新されていないので参考程度に。

Galakiwi >> 

想像以上のテリブルなボート(涙

まずは受付を済ませて船へ向かう

ガラパゴス時間の6:30になると、フェリー乗り場の入り口、公園側に船会社のブースが並んで乗船受付がスタートする。船舶の種類は「Mi sol」か「Andy Ⅱ」がほとんどで、チケットに書かれているブースに行ってリストと照合してもらう。(私はMi solだった)

ここでも「リストに名前がない」と言われたが、もう驚かなくなった。向こうも現地人なので「領収証あるし、いいかぁ」程度で済む。それが終わると写真のような札をもらって首に下げ、ようやく桟橋の乗り場へ。ここで少し並ぶ。

水上タクシーで沖のフェリーへ

やがて水上タクシーがやってきて、沖に停まっているフェリーへと乗客を運搬する。料金は1ドル。荷物は危うげに舳先に置かれる。見ていてヒヤヒヤするが、不思議と落ちない。ただし波がぶっかぶるので、防水素材でないとえらいことになる。

水上タクシーを降りてフェリーへ。やはりみんな知っているのか、後部座席が人気だ。ボートは前側が激しくジャンピングするため、後ろに行くほど揺れが少ないのだ。私は真ん中あたりの席に着いたが、係員が体重バランスを考えて何人か移動させていた。

救命胴衣をつけて、いざ出発。聞いていたとおり、ずーっと跳ねている。ガーン、ガーンと骨盤に響くし、踏ん張っていないと座席から落ちそうだ。

しかし、船に弱い私は事前に眠くなる薬を仕込んできたので、約2時間ほとんど記憶がなくイサベラ島に着いた。それでも降りると頭痛と吐き気に襲われたので、他の皆さんはもっと大変だっただろう。

なお、船内にはトイレもあるが、揺れるのでたどり着くのに苦労する。(フェリー乗り場近くのトイレは前記事参照)

島影が見えてきて、フェリーが停船。また水上タクシーに移し替えられ、ふらふら状態でイサベラの港へ。

他に交通の手段がないのでどうしようもないが、このフェリーに乗る際は「時刻の確認」と「酔い止め」を忘れずに。あまりに空腹も満腹もダメだ。お尻に難のある方は(お察し)クッション持参でないと死ぬるかも~。

番外編:一晩だけの素敵ホステル

Hostel Galapagos Morning Glory

サンタクルス島のレポートはこれでおしまいだけど、イサベラ島からもう一度戻って来てサンクリストバル島へ行く際、1泊だけお世話になったホステルが素敵だったので、ご紹介しておく。

港からダーウィン研究所に行く途中にある「ガラパゴスモーニンググローリー」は、土産物屋の並ぶ狭い路地の奥にある。中庭を囲むように部屋が並び、南の島のムードたっぷり。各部屋の前にはハンモックも。

オーナーのマリコスさんは、陽気なエクアドリアン。彼はとてもきれいな英語を話す。しかもフレンドリーで【イケメン】(←重要)最初からここに泊まりたかったけど、空いてなかったのよね。もしサンタクルスで宿を探しておられる方がいたら、かなりオススメ。

料金はシングルの部屋で20ドル、シャワー付き。他の設備は使用しなかったのでわからないけど、夜間や早朝の出入りはデジタルの玄関ロックで近代的だった。

お部屋は決して広くないし、ガラパゴスのお約束でwifiはつながらないが、そこらはどこへ行っても同じだから仕方ない。とりあえずこの日は、近所のピザ屋で切り売りを買って、早朝の船のため早めに就寝。やはり港の近くの宿は何かと便利である。