温泉と田沢湖ビールを満喫!

シャトルバスで「温泉ゆぽぽ」へ

角館の街歩きを楽しんだ後は、ゆったり温泉に浸かって癒されタイム。秋田には名湯と呼ばれる温泉が数々あるが、角館近辺では最もアクセスしやすいのが「秋田芸術村」にある「温泉ゆぽぽ」だろう。

ここは「わらび座」という劇団が公演を行う劇場に、温泉施設と地ビールレストランが併設されている。地元の人もよく訪れる、ローカルな娯楽施設である。角館の駅から少し離れているので、お迎えのシャトルを利用することにした。

「JR角館駅」&「秋田内陸線」

こちら、JR角館駅前ロータリー。すべてが見渡せるくらいのサイズ。結局、今回はここから電車に乗ることはなかった。残念。

駅前の見取り図。蔵のような建物が観光案内所。ここで明日訪れる「抱き返り峡谷~田沢湖」バスチケットが買える。とりあえずわからないことはここへ。その少し北側がバス乗り場。旅館のシャトルバスは駅の正面に止まるので、場所を間違えないように。

駅の正面に向かって左側に「秋田内陸線」の角館駅がある。ここを拠点に北上するローカル線で、乗ってみたかったけど本数が少なくてスケジュールがうまく組めず。今度来たら沿線にあるひなびた温泉に行ってみたい。

こちら、角館駅のメインエントランス。看板は大きいけど、入り口は小さい。中に10人も入ればきつきつの待合室がある。

コンビニのあたりをうろうろしていたら、「ゆぽぽ」マークのバスが来た。ひとつ注意してほしいのは、基本的にこのシャトルは「要予約」。ホームページに時刻表があるから待ってたら来るかな~と思ってたけど、宿に確認してよかった。翌日の朝、宿から出るシャトルも要予約。チェックインの際に忘れず申し出よう。

「シャトルバス時刻表」

チェックイン、昭和の和室に大興奮

部屋は和室の10畳間。ひろ~い♪ そしてもうお布団が敷いてある。室内は新しい畳のにおいがいっぱいで、そういえば昔、外国人の友人に「これは何のにおいだ!」と驚かれたことがある。しかし日本人シニア(私のことよ)にとってはアロマテラピー効果がある香りである。

温泉旅館にお約束の、「窓際の謎の細い板間に応接セット」もある。その板間の端には冷蔵庫。これにぺらぺらタオルとタオル干し、三角形の栓抜きがあったら完璧な昭和だった。かなり気分が上がってきた~

まずはお茶とお茶菓子だね。おっと、さすがに樺細工の茶筒だわ。茶こぼしもちゃんと用意されている。これを灰皿と間違えて使う人がいるそうだけど、やめてあげてね!飲み残しのお茶や、茶ガラを入れるものなのよ。

さて、温泉にレッツゴー!

一服して身も心も昭和モードになったら、いよいよお楽しみの温泉へ。ここは少々作りが複雑で、旅館棟と温泉棟が国道をまたいでいる。さらには食事やビールレストラン、劇場なども、道向こうに固まっているので、泊り客は移動が必要になる。

忍者屋敷かよw という複雑な造り

こんな造りになっている。とりあえず泊っている階のエレベーターで渡り廊下のある2階へ移動。そこからウネウネ曲がって渡り廊下を通り、温泉棟へ到着する。ちなみに朝食会場もその途中にある。

※公式ウェブサイトより

泊り客は温泉棟へは浴衣&スリッパで行っていいんだそうだ。入ると右側に宿泊者用のスリッパ棚、左に靴置き場がある。上がって右が受付。しかしこれは外来の人用みたいで、宿泊者は鍵を見せるとスルーでOK。奥にはこの施設で唯一の飲食店もある。さあ、いくべ、温泉へ。

大浴場の利用時間に注意して

温泉の規模自体は「思ったよりちっちぇ」というのが正直な感想。周りの人は「ぬるめね~」と言っていたが、私にとっては適温だった。下は大浴場の写真だが、ここが夜10時には閉まってしまうので、それ以後~朝は小浴場しか利用できない。初日の早い時間に突撃してよかった。

※公式ウェブサイトより

泉質はごく一般的なさらさら湯。透明でにおいも少ない。石けんがよく泡立つし、入りやすいお湯だ。特徴をあえて挙げるとすると、アメニティの種類が多い。私は自分のを持って行ったので使用しなかったが、馬油のシャンプー&コンディショナー、ボディソープが2種類、泥パックが置いてあった。角質をこするヤスリもあったけど、他人が使ったのはちょっとw

湯上りの「田沢湖ビー――ル」

あったまった、あったまった!あとはちょっと休憩してビールのお時間よね。せっかくだから「田沢湖ビールレストラン」へ行こう、と思っていたら。あーら、平日は昼しかやってないのか。ビール館が夜に開いてないなんて!しかたがないから、唯一のレストラン「ばっきゃ」へ行くことに。周りに店がないので車がないと選択の余地なし、である。

かなり本格的なクラフトビール

「ばっきゃ」とは秋田の言葉で「ふきのとう」。ばっきゃ味噌おいしいよね。そしてこちらのお店は、レストランというより居酒屋に近い。郷土料理や定食類もあるけれど、なんでもあると逆に用心してしまう。

じゃーん。ここでも田沢湖ビールが飲めるのだ。瓶入りもあるけど、タップから作り立てをぐびっと!「田沢湖ビール」なのにグラスが「角館麦酒」になってるのは気にしないw まずは大好きなピルスナーを。

うまーい!クラフトビールはいろいろ飲んでみるけど、けっこう「がんばれ」というのも多い。ここのは数々の賞を取っているだけあって飲みやすいし、炭酸の量もちょうどいい。

2杯目はアルト。香ばしくてコクがあってこっちも美味しい。コースターのなまはげが気になるよね。これ売店で探したけど置いてなかった。ちなみにビールはグラス1杯380円(安っ)!お得な飲み放題もあるけれど、1時間1500円(または30分750円)は、ちょっと湯上りにはピッチが速すぎるので断念。

こちらビールメニュー。季節によってビールの種類が変わる。お強い方は、ぜひ飲み放題がんばって~

田沢湖ビールレストラン

食事は居酒屋定番メニュー

さて食事にしますか。と言っても、夕方にでっかいパフェを食べたのであんまりお腹が空いていない。秋田名物の「きりたんぽ鍋」や「稲庭うどん」もあるけど、それは秋田市内の専門店でいただくとして、軽いビールのつまみにしよう。

地元の寄席豆腐。これは普通に美味しかった。秋田はそんなに出汁がしょっぱくなから関西人でも食べやすいね。

こちらは、まぐろ山かけ。男鹿半島あたりでまぐろが獲れると聞いたので、ちょっと期待してみた。私のバカ舌では違いが判らなかったが、山芋がめっぽう美味かった。

お部屋に帰り、もうひと風呂…と思ったけど、どーもさっき長く浸かりすぎて湯あたりの軽症みたいな感じ。今夜はやめといて、朝風呂を楽しむことに。お茶を入れていただくのは、角館駅に行く途中で買った「なると餅」。お花の形で2個セット。つぶつぶしたもち米が素朴で美味しい。その日限りの美味しさなので、ぜひ現地であじわって。

秋田県一位の朝食、食べてみた

こちらの朝食は、秋田の宿泊施設で一位になったとか。どうせ周囲には飲食店もないし、フロントに電話して朝食をつけてもらうことにした。これも事前に予約が必要。部屋まで係の方がチケットを持ってきてくれる。お値段は1500円。けっこう強気である。宿泊予約の時に、最初から朝食プランを選ぶといいかも。

いきなり秋田の洗礼「寒天」w

入ってチケットを渡し、あとはブッフェでどうぞ。おお、入ってすぐに秋田名物の「寒天」が!w この県は何でも寒天で固めるのだ。甘いのだけでなくしょっぱい寒天もある。お味は…あくまでも寒天でしかないw

和食を中心に、秋田の味をいただいてみる。郷土食は満載というほどではないが、ちょこちょこと揃えてある。あとは普通の海苔や納豆。パン、コーヒーなど中流ビジホの雰囲気だ。

山菜、いぶりがっこ、めっちゃ小さいハタハタの干物、などなど。

じゅんさい、なめこ、北浦漬け、からし舞茸。おちょこに少量ずつ。

これが噂の「とりたま茶漬け」らしい

これだけだとしょんぼりなので、名物だという「とりたま茶漬け」というのを食べてみた。鮭、鳥肉、海苔やみつばの上に、本来なら温泉たまごを乗せて出汁茶漬けにするらしいが、温玉は直感的に合わないと判断したのでパス。ご飯茶碗に半分のボリュームで、出汁茶漬けとしていただいた。うん、普通…かな(すまん)

それより、比内鶏の卵かけご飯の方が美味しかった。どちらかというと、私はお茶漬けよりこっちをおすすめしたい。ちなみに米はもちろんあきたこまちである。この時期は新米!キャッホゥ~

あきた芸術村「温泉ゆぽぽ」